日本原子力学会 年会・大会予稿集
2012年秋の大会
セッションID: C37
会議情報

Csを吸着したフェロシアン化ニッケルのガンマ線照射試験
*荒井 陽一渡部 創高畠 容子駒 義和野村 和則中島 靖雄
著者情報
会議録・要旨集 認証あり

詳細
抄録
福島第一原子力発電所の事故により放射性セシウムが広範囲に放出された。フェロシアン化遷移金属は水からのセシウム除去に有効であり除染に利用される代表的な物質である。セシウムを吸着したフェロシアン化金属を水中で長期間にわたり保管する場合に、γ線による分解に対する安定性に関する情報が重要である。 フェロシアン化金属は放射線分解により水素の生成やFeイオン、Csイオンの離脱の反応が考えられる。そこで、Csを吸着させたフェロシアン化ニッケルに対して、コバルト60線源による1.2 MGyのガンマ線を照射し、放射線劣化に伴う水素の発生やCsの保持能力の変化について調査した。Csを吸着したフェロシアン化ニッケルを含む水からの水素のG値は、水からの場合に比べて増大した。また、CsとFeは水中には認められなかった。
著者関連情報
© 2012 一般社団法人 日本原子力学会
前の記事 次の記事
feedback
Top