オゾンによるピロリドン誘導体の分解反応における模擬核分裂生成物の添加効果に関する基礎的研究

抄録

ピロリドン誘導体(NRPs)は、硝酸水溶液中のU(VI)イオンに対して高選択的沈澱能を有する化合物であり、使用済み核燃料の再処理工程においてUを高効率で回収するための沈澱剤として期待されている。しかしながらU回収後の溶液には、余剰のNRPsが存在する為、これを高効率で分解処理する手法が求められている。それ故、本研究ではNRPsの分解処理法を開発するための研究の一環として、模擬核分裂生成核種を含む酸性水溶液におけるNRPsのオゾン化反応の速度論的解析を行い、その反応機構を考察した。