抄録
研究施設等から発生する廃棄物の処分に向けて、簡易・迅速な放射能測定法の検討を行っている。非破壊γ線測定については4台のゲルマニウム検出器とBGO検出器とを組み合わせた多重γ線測定法の適用を進めており、今回、原子炉の燃料プール浄化系配管から採取した廃棄物試料への適用性を評価した。廃棄物中の評価対象核種として、γ線放出核種は、60Coの他、94Nb、166mHo、108mAgなどが選定されている。これら核種について、多重γ線測定と従来のゲルマニウム検出器測定の結果を比較したところ、検出限界が1/6から1/12程度に低減することがわかった。