抄録
ナトリウム冷却高速炉における炉心損傷時の炉心物質再配置挙動評価手法として、原子炉容器下部プレナムへ流出した液柱状の溶融炉心物質が粒子状デブリになるまでの距離(デブリ化距離)を評価できることが重要である。溶融炉心物質が下部プレナムナトリウム中へ流出する際は、両者の接触面にナトリウム蒸気膜が形成されず液-液接触状態になると考えられる。本研究では、デブリ化距離に関する評価手法構築の一環として、最大400kgの低融点合金の溶融物質を水中へ流出させる試験を行い、溶融物質の流出口径等の流出条件が液-液接触条件におけるデブリ化距離に及ぼす影響を把握した。