抄録
ジャトロファカルカス(南洋油桐)はその種子からバイオディーゼル燃料生成に用いられるジャトロファ油を容易に抽出できるため、広く栽培されている。しかし、ジャトロファ油は発ガン誘発性のフォルボールエステルという有毒物質を含んでおり、その不活化あるいは無毒化のための手段を求めて研究が進められている。我々は比較的単純な分子構造のフォルボール12,13ジアセテートを標準サンプルとしてコバルト60ガンマ線による不活化処理を試み、あわせてその物理的、及び化学的メカニズムを研究している。講演では、他の方法(超音波、プラズマ)との比較も含めて報告する予定である。