抄録
高レベル濃縮廃液が設計上の想定を超えて、沸とうして乾固状態に至る過程までの放射性物質の放出挙動に係るデータをビーカー規模のコールド試験により測定している。本報告では、高レベル濃縮廃液の模擬廃液(模擬廃液)が沸とうして乾固状態に至る過程までの模擬FP元素の気相への移行割合に対する模擬廃液中のFP濃度の影響を調べた結果を報告する。模擬廃液原液ならびに酸濃度が原液と同じになるように硝酸水溶液で希釈した試料を加熱した。模擬廃液試料から気相に移行したガス状ならびに粒子状Ruを含むガスを凝縮器等に導いて捕集した。捕集した試料中の模擬FP元素量はICP-MSを用いて定量した。気相への移行割合のうち、Cs、Ndは約8×10-7~約4×10-6(-)で希釈倍率の違いによる差は認められなかった。Ruについては、約4×10-3~約4×10-2(-)であり、希釈倍率にほぼ比例した結果が得られた。