抄録
この論文は,10Mmスケール,10年以上の長期観測による全球的水温変動のモニタリング
のための,音源のユニットの長期動作試験と,30Hz以下の超低周波音源の概念設計につい
て述べている。最初に,70Hzの10年間動作と等価な時間の駆動ユニットの加速試験を,よ
り短い時間で行った。5台の駆動ユニットの応力,インピーダンス,変位-電流感度を1万
回の駆動ごとに測定した。その結果,実験期間を通じて,これらのパラメータに,顕著な変
化は見られなかった。次に,2種類の超低周波音源の概念設計を示している。一つは,通常
のバレル・タイプで,現在の200Hz音源より大口径,高プリストレスの超磁歪材ロッドを数
個用いたものである。もうひとつは,超磁歪材の板を用いたベンダーバー・タイプである。
これは屈曲板の変位がロッドより大きくできるので,前者より小さなサイズの音源が期待で
きる。いくつかの理論結果が示されている。