Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
皮膚ムチン症における酸性粘液多糖類の組織化学的研究
笹井 陽一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1962 年 23 巻 2 号 p. 143-151

詳細
抄録
脛骨前にできたミクセデーマの2例とスクレロミクセデーマの1例より材料を採取し, それらにおけるムチンについて組織化学的に検索した. 脛骨前のミクセデーマにあっては, ムチンはアルシアン青 (pH1.5) に強染し, アルデハイド-フクシンに淡染し, pH4.1においてトルイジン青によりメタクロマジアを示した. スクレロミクセデーマにあっては, ムチンはpH1.0においてアルシアン青に強染し, アルデハイド-フクシンに強染した。また, pH2.0において, トルイジン青によりメタクロマジアをあらわした. ミクセデーマのムチンはおもに非硫酸化のムコ多糖類を持ち, スクレロミクセデーマのものは非硫酸化と硫酸化のムコ多糖類を持つようである.
著者関連情報
© 国際組織細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top