Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
パラニューロンの概念
藤田 恒夫
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1977 年 40 巻 Supplement 号 p. 1-12

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抄録

パラニューロンとは, 普通にはニューロンと扱われないが, 微細構造 (神経分泌様果粒とシナプス様小胞の存在) の上でも, 代謝 (神経分泌物または神経伝達物質の産生) の面でも, またその発生 (神経外胚葉由来の可能性) の点でもニューロンに近縁な 一群の細胞である. パラニューロンには, 内分泌を主な機能とするもの, 知覚機能を持つもの, および介在ニューロンとみなされるものがある. これら各型のパラニューロンには中間型がある. 一方, ニューロンとパラニューロンとの間に明瞭な一線を画すことは不可能である. 第1図に代表的なパラニューロンと, これらに関連したニューロンの例を図解した. さらに 個々のパラニューロンについてそのニューロン的な性質を考察した.

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