2015 年 2015 巻 p. 123-148
モンゴルでは2014年を通じて政治が安定しない状況が続いた。まず,閣僚の国会議員兼務,いわゆる「重ね着」を禁止する法案や,テムージン法相の解任案の審議の過程で,与党第1党である民主党内の足並みの乱れが表面化した。一方で山積する経済問題を解決すべく,アルタンホヤグ首相は5月から100日間の経済活性化プログラム「エゼン=100」を実施したが,目立った成果はなく,かえって野党人民党の厳しい批判を招いた。そして秋期国会では,当初の焦点であった省庁再編および閣僚人事改正案が可決されるや,人民党会派を中心とする議員がアルタンホヤグ首相の解任案を上程した。解任案は否決されるかにみえたが,上程直後にアルタンホヤグ首相がエンフバヤル人民革命党党首と締結した民主党・人民革命党協力協定が民主党内の反発を呼び,解任案は与党議員の一部が賛成ないし採決棄権に回ったことで可決に至った。アルタンホヤグ首相は民主党党首も辞任することになり,新首相にはサイハンビレグ前内閣官房長官,民主党新党首にはエンフボルド国会議長が選出された。新たな内閣には人民党も加わることになり,約3年ぶりに2大政党の参加する連立内閣が組織されることとなった。
経済面では,GDP成長率の低下が鮮明になったことに加え,前年に続く懸案であるトグリグの為替レート下落や2桁の物価上昇率,外国投資の減少が続いたほか,対外債務の増大,外貨準備高の減少が不安視された。他方,この年には輸出の拡大と輸入の縮小の双方が実現し,貿易収支は2006年以来の黒字となった。
対外関係ではロシア・中国との交流が目立った。8月後半から9月前半にかけて,習近平中国国家主席やプーチン・ロシア大統領の来訪,さらにはモンゴル・ロシア・中国3カ国首脳会合が相次いで行われたのはその象徴と言えよう。一方で,日本との間でも首脳会談が複数回行われたのに加え,経済連携協定(EPA)交渉で大筋合意に達するなど,対日関係の進展も注目される。
2012年の国会総選挙および統一地方選挙,2013年の大統領選挙で勝利した与党第1党の民主党であったが,2014年には内部の足並みの乱れが表面化した。
きっかけとなったのは,国会議員による閣僚の兼務,通称「重ね着」を禁じる法案への対応であった。モンゴルでは国会議員が首相をはじめ内閣のポストを兼務することは珍しくなく,アルタンホヤグ内閣では閣僚19人中17人が国会議員であった。ところが,2013年にエルベグドルジ大統領の提案で首相以外の閣僚に国会議員が就任することを禁止する法案が作成され,国会に上程された。この法案に関連して国会法の改正についても提案がなされ,審議に付されることとなった。法案の趣旨については各党とも賛成であったものの,その施行の時期をめぐって与野党が対立した。当初の法案では次回総選挙後となる2016年7月1日であり,連立与党側がこれに賛成していたが,野党人民党はより早い段階での施行を求めていた。2014年に入ると国会国家機構常任委員会での審議において,人民党が施行時期を2014年7月1日に前倒しする修正提案を行ったところ,民主党議員から賛成する者が現れ,提案は賛成多数で承認された。ただし,承認されたのはあくまでも審議対象となる法案の内容を修正することだけであり,修正後の法案は本会議において反対多数で否決されている。
民主党内の不一致は,4月にテムージン法相の解任案への対応でも露わになった。解任案を上程したバーサンフー国会議員は「正義」同盟の一員として連立与党を構成する人民革命党に属しているが,テムージン法相について国家に損害を与え,執務能力を欠くとの理由を挙げ,解任を提案した。解任案は国会法務常設委員会で審議,採決に持ち込まれたところ,民主党議員を含む賛成多数で承認され本会議に回された。とりわけ,賛成した委員のなかにはエンフボルド国会議長も含まれていたことが衝撃を与えた。さらに,麻薬使用で逮捕された女性の携帯電話からテムージン法相との通話履歴が発見されたことが報じられ,警察および本人もこれを認めるというスキャンダルまで加わった。ところが,その後民主党会派は解任に反対することで一致,政府庁舎周辺では解任反対のデモが行われるようになった。結局,バーサンフー国会議員は解任理由の根拠となる情報の信頼性に疑問があったとして,解任案を取り下げた。
「重ね着」法案およびバーサンフー法相解任案をめぐる抗争は,結果だけをみれば民主党側の勝利であった。しかし,これらを通じて民主党内の不協和音が明らかとなったのも確かであった。過去の民主党政権,また民主党の前身である「民主連合」同盟による連立政権が内部対立から分裂に至ったことから,今回もその轍を踏むのではないかという懸念がみられるようになった。また,政治の安定のために人民党との大連立政権が組まれるとの憶測も流れはじめた。
「経済活性化の100日」の不発国政に混乱の兆しがみられる一方で,通貨トグリグの下落やインフレ,外国投資の減少,外貨準備高の減少など,経済面での懸念も積み上がっていた。政府はこれらへの対応として,4月に経済活性化対策に関する法案を国会に上程した。法案は国会での審議の結果,翌月に「経済の活動性を増進させるための対策に関する国会決議」として採択された。この決議を受け,アルタンホヤグ首相は経済活性化のための100日間プログラム「エゼン=100」を策定,遂行することを国会で表明した。5月にアルタンホヤグ首相が国会で報告したところによると,この事業は企業家支援,鉱業・鉱物資源部門の生産拡大,建設・工業・インフラ部門の活性化,地方のインフラ・経済能力の拡大,外国投資の増加,予算・金融という6つの分野に関する事業を100日間で遂行するというものであった。
しかしながら,経済面の懸案をわずか100日で解決できるかどうかは,野党を中心に懐疑的な声があった。また行動目標をみるかぎり,具体的な数値が示されたものは少なく,むしろ新たな法案の作成と上程,政府支出の削減やメディアへの政府介入の禁止のように,即効的な経済活性化策として疑問符をつけざるをえないものが散見された。さらには官民連携による鉄道網の整備促進という目標も掲げられたが,国会での関連法案審議の過程で,軌間をロシア・モンゴル式の広軌にするか中国式の標準軌にするかをめぐって紛糾,法案はプログラム期間中に成立しなかった。
このような問題を抱えながら,「エゼン=100」は8月に終了した。プログラムの成果に関しては,8月28日の定例閣議で報告されることになっていたが,閣議後の政府発表ではその具体的な内容が示されなかった。これに対して,人民党は9月8日に記者会見を行い,プログラムが掲げた目標の62.6%が実施に移されておらず,また期間中にインフレや不良債権の拡大がみられたことから,プログラムは失敗に終わったと批判した。直後にアルタンホヤグ首相は国営放送でプログラムに関する演説を行ったが,人民党の批判は止むことはなく,むしろ人民党は5月にエルデネバト民主党会派代表が「経済に好ましい結果が出なければ与党が政府に責任をとらせる」と発言していたとして,民主党会派にも政府への責任を追及するよう要求した。これにより,政府・与党は一転して守勢に追い込まれたばかりか,民主党所属国会議員からの政府批判も公然と出はじめた。
民主党・人民革命党協力協定問題で民主党内紛,首相解任案可決このようななかで10月1日に秋期国会が始まった。開会後当初はアルタンホヤグ首相が上程した省庁再編と内閣改造のための法案の審議が焦点となり,法案は可決され,新たに就任する大臣も決まった。ところが,その2日後に人民党所属の全26議員および「正義」同盟のツォグ国会副議長,民主党所属のバトザンダン議員の署名するアルタンホヤグ首相解任案が上程され,本会議の前に国家機構常任委員会で審議されることとなった。
当初民主党会派は解任案に対し反対を表明していた。造反者が出たとはいえ,残る民主党会派の議員数は解任案に署名した議員の数を上回っていた。さらに,解任案上程の翌日にはアルタンホヤグ首相とエンフバヤル人民革命党党首との間で両党間の協力協定が締結されており,人民革命党とともに「正義」同盟を構成する民族民主党の所属議員数も加えて本会議の過半数は確保できるため,解任案を否決する見込みは立ったかにみえた。
ところが,この協定締結が民主党内の反発を招いた。まず首都民主党代表を務めるバト=オール首都知事は会見を開き,党の意思決定機関である全国協議会の決定なしに協定を締結したことは党の規約に違反すると非難した。またアマルジャルガル元首相も協定に反対,全国協議会の速やかな開催を求めた。加えて,民主党ゾリグト議員が独自の首相解任案を上程する意向を表明すると,これに同調したバヤルサイハン議員が協定の破棄を主張するなど,民主党内で反首相の動きが広がりはじめた。これに対し,エルデネバト民主党会派代表は協定自体の修正協議の必要は認めたうえで,会派として解任案に反対するべきであると再三訴えた。10月30日からは解任案への対応を協議するために会派会合を非公開で開いたが,明確な結論を公表するには至らず,党内の意思統一に疑問を抱かせた。
そして11月5日,国家機構常任委員会での採決が行われた。結果として,民主党および「正義」同盟から賛成者が出たために賛成多数で可決され,本会議に付された。賛成者にはエルデネバト会派代表までもが含まれるという予想外の結果であった(本人は採決の際に押す賛成・反対のボタンを間違えたと釈明)。さらに,同日開かれた本会議では民主党および「正義」同盟から賛成,棄権者が相次いだ結果,賛成多数でアルタンホヤグ首相の解任が決まった。
過去の民主党系の政権と比較すれば,アルタンホヤグ政権は国民からの支持も比較的高く,弱体であったとは言い難い。それだけに,「エゼン=100」の不発や人民革命党との協力協定締結が裏目となり,自滅した感は否めない。加えて,国家機構常任委員会で解任案に賛成した議員のうち,民主党のボルマー議員は「重ね着」法案でも人民党に同調しており,人民革命党のオヤンガ議員は4月にチンギス広場(旧スフバートル広場)で政府に一般市民の生活状況を訴える「モンゴルの1日」デモを組織するなど,以前から内閣に批判的な姿勢が目立っていた。このような与党議員に対して有効な手が打てなかったことも,結果として内閣崩壊を招いた一因と言えよう。
新首相にサイハンビレグ氏指名,人民党参加の大連立内閣発足首相解任案可決を受けて,民主党は第43回全国協議会を開催した。この時点でアルタンホヤグ前首相の民主党党首辞任は既定路線と考えられており,後任に注目が集まったが,ここで決まったのは解任案に賛成した国会議員の処分を不問に付すことと,人民革命党との協力協定を破棄することのみであった。
新たな党首と首相候補が選出されたのは,1週間後に開催された第44回全国協議会である。党首にはエンフボルド国会議長が選任され,アルタンホヤグから職務を引き継いだ。他方,新首相候補には党国会会派がアマルジャルガル元首相を推した一方,党執行委員会がサイハンビレグ前内閣官房長官を支持したため,両者を候補とした投票の結果,サイハンビレグが選出された。
民主党からの首相候補が明らかになったことで,次の焦点は新政権への参加政党・同盟,とりわけ人民党が参加するかどうかに移った。人民党はサイハンビレグの首相就任に反対を表明,首相指名の国会本会議には党会派所属の全議員が欠席した。しかし,本会議で指名を受けたサイハンビレグ新首相は,国会に議席を有するすべての政党・同盟に協力を呼び掛けた。これに対して,人民党内および支持者からは,この機会に民主党と大連立を組むべきだとする意見が挙がり,党幹部会は新政権への参加を目指す方針を決めた。一方の民主党も全国協議会が人民党との連立政権参加を承認,両党が協力協定に署名することで,バトボルド内閣(2009~2012年)以来の大連立が実現した。加えて,前政権に参加していた「正義」同盟と市民の意志・緑の党も新政権への参加を決定したため,無所属議員を除く国会全会派が政権与党に加わることとなった。
新政権に参加する政党・同盟が決まったことで,課題は首相解任により宙に浮いていた省庁再編と,新内閣の閣僚人事に移った。12月4日には新政権における省庁の構成と閣僚の人数に関する法案が本会議で可決され,前政権での16省庁が15に再編された。一方でモンゴル国相という無任所大臣のポストが設けられたため,閣僚の総員数は増減なしの19人となった。続いて閣僚の人選が進められ,同月10日までに全員が国会の承認を得たことで,サイハンビレグ政権が正式に発足した。
2014年の経済成長率は7.8%(予測値)と,前年を4%近く下回った。この結果,経済成長率は4年ぶりに2桁を下回ることとなった。各部門の生産状況をみると,農牧業では2014年に家畜頭数が5198万2600頭に増加し,初めて5000万頭台に達した。主要農作物の収穫は,穀物が前年比34%増の51万8793トン,うち小麦が同32.5%増の48万8294トン,野菜が同3%増の10万4792トンと好調であったが,馬鈴薯の収穫は前年を15.7%下回る16万1489トンとなった。
工業部門では前年まで実質生産額が公表されていたのに代わり,2014年から生産指数(試算値,季節調整済み)の変化が示されるようになった。これによると,最大部門である鉱石採掘の2014年12月の指数が前年同月比で27.7ポイント上昇し,工業全体の45.2%のシェアを占めるようになった。また,原油生産の2014年12月の指数は前年同月比で4.5ポイント上昇しており,同年の工業全体に対するシェアも13.4%に拡大した。反面,石炭の2014年12月の指数は前年同月比で9.9ポイント低下し,工業に占めるシェアも9.2%と1桁台に転落した。他方,製造業部門の生産指数は同じ時期に2.4ポイントの伸びにとどまった。この原因には,主要部門である食品・飲料の生産指数が0.5ポイント低下,なかでも酒類等飲料の指数が2ポイント低下したことが挙げられる。2014年には食品・飲料部門生産のシェアが製造業の39.3%,工業全体の9.6%,酒類等飲料のシェアが製造業の18.8%,工業全体の4.6%を占めている。
インフレ,財政赤字,対外部門悪化も,貿易収支は一転黒字化経済成長が鈍化する一方で,モンゴル経済の慢性病であるインフレと財政赤字は2014年も収まらなかった。同年の消費者物価指数の上昇率は11.0%であり,2013年の上昇率よりも縮小したものの,2010年から5年連続の2桁上昇となった。他方,2014年には財政赤字が8080億トグリグとなり,前年の2246億トグリグから大幅に拡大した。これは歳出の増加幅が歳入のそれを上回ったことが要因である。2014年の歳出は7兆314億トグリグであり,前年から8667億トグリグ(14.0%)増加した一方,歳入は6兆2234億トグリグであり,前年からの増加は2833億トグリグ(4.8%)にとどまった。
さらに,2014年に議論の的となったのが対外部門の指標悪化である。通貨トグリグの対ドル為替レートは2年連続で著しく下落し,2014年末時点で1ドル=1883.0トグリグとなった。2012年末から2年間でトグリグはドルに対して35%下落したことになる。また,外国直接投資の純流入額も2年間で激減した。モンゴル中央銀行によれば2014年の外国直接投資の純流入額は5億4180万ドルにとどまり,前年の27.1%,2012年の12.9%という水準まで低下した。他方,2014年第3四半期末時点で対外債務は209億5050万ドルとなり,前年同期より26億7080万ドル(14.6%)増加した。さらに,2012年末時点で41億2580万ドルあった外貨準備高も,2013年末に22億4800万ドル,2014年末には16億4990万ドルに減少した。2012年末時点の外貨準備高は同年輸入額の8カ月分に相当したが,2014年末時点の金額は,同じく2014年の輸入額の3カ月分をわずかに上回る程度である(図1)。
他方,2014年には貿易収支が一転して改善し,2006年以来の黒字化を実現した。これは,銅精鉱の輸出拡大に支えられて,輸出総額が35.3%に及ぶ増加をみせた一方で,鉱物産品と輸送機器の輸入減少によって,輸入総額が17.6%縮小したことによるものである。
(出所) モンゴル銀行ウェブサイト(http://www.mongolbank.mn/)から筆者作成。
タワントルゴイ炭鉱とオヨー・トルゴイ鉱山の2大鉱山のうち,前者では8月に政府が西ツァンヒ鉱区開発への投資企業について,11月1日までに公開入札を行い,12月15日までに契約を締結するよう決定した。入札は応募企業が思うように集まらずに延期を重ねたが,12月にようやく実施の運びとなった。まず,同月17日に政府のタワントルゴイ炭鉱出資企業選定・交渉担当作業委員会が協議した結果,神華能源(中国)・住友商事・エナジー・リソース(モンゴル)によるコンソーシアムとピーボディ・エナジー(アメリカ)が技術面・資金面での条件を満たしたと発表した。22日の選定会議の結果,前者のコンソーシアムが出資企業に選定され,2015年1月5日にモンゴル政府との間で契約交渉が始まった。一方で,炭鉱運営企業のエルデネス・タワントルゴイ社が石炭供給先の中国アルミニウム(CHALCO)社に対し他の販売先よりも安い価格で石炭を引き渡している点,CHALCO社への債務が1億ドル以上残っている点が国内で懸念を生んでいる。
一方,オヨー・トルゴイ鉱山では本格的な生産と輸出が進んだ。オヨー・トルゴイ社による2015年1月20日のメディアリリースによれば,2014年の生産量は銅精鉱が14万8400トン(2013年7万6700トン),金が58万9000オンス(同15万7000オンス),銀が89万3000オンス(同48万9000オンス)であった。また販売量は銅精鉱が18万5800トン(同6100トン),金が56万1000オンス(同1万オンス),銀が109万3000オンス(同3万6000オンス)であった。生産が開始されたのが2013年7月,輸出品の通関が始まったのが2013年10月である点には注意を要するが,それでも生産・販売とも順調に拡大していると言えよう。
2大鉱山開発以外では,新たな鉱物資源探索への認可作業が始まったことが注目される。7月の鉱物資源法改正を受けて,政府は新たな鉱物資源探索への認可作業を始めることを決定,鉱業省が対象となる区域を設定して特別探索許可交付申請の募集を行った。また,2013年に特別探索許可がいったん無効になっていた106区域についても,許可交付申請の再募集を行っており,こちらはすでに審査と交付が進められている。
2014年に目立ったのは対ロシア・中国関係の動きであった。とりわけ,ドゥシャンベ(タジキスタン)で開催された第14回上海協力機構(SCO)首脳会議の際にモンゴル・ロシア・中国3カ国首脳会合が行われたのに加え,10月には3カ国間で初となる外務副大臣級会合が行われるなど,緊密化するロシア・中国にモンゴルを加えた3カ国の枠組みを作る取り組みがみられた。両国以外では,日本との間で首脳会談が複数回行われたことに加え,経済連携協定(EPA)でも大筋合意に達するなどの進展がみられた。これら以外の国々との往来もみられたが,国境を接するロシア・中国,そして「第3の隣国」日本との関係が結果として目立った。
対ロシア関係2014年には前年から一転して,モンゴル・ロシア間の首脳会談が相次いだ。2月にはソチ五輪開会式に出席するためにエルベグドルジ大統領がロシアを訪問,プーチン大統領と会談した。5月には上海での第4回アジア信頼醸成措置会議(CICA)首脳会合期間中に両首脳の会談が行われた。5月にはアルタンホヤグ首相がサンクトペテルブルク国際経済フォーラムに出席,会期中にプーチン大統領との会談が行われている。
これらの会談のなかでもっとも注目されるべきは,9月のプーチン大統領の来訪である。この際にはエルベグドルジ大統領との会談が行われ,両国民のビザ免除の合意文書など,14の公式文書に両首脳が署名した。合わせてバト=エルデネ国防相とバヒン・ロシア第1防衛副大臣との会談も行われた。
首脳以外には,6月初頭にロシアからパトルシェフ安全保障会議書記とモルグロフ外務副大臣が来訪,エルベグドルジ大統領,アルタンホヤグ首相,ボルド外相と会談した。同月にはマトビエンコ上院議長も来訪,エルベグドルジ大統領と会談したほか,エンフボルド国会議長との会談と共同記者会見を行った。12月にはトルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表が来訪し,サイハンビレグ首相,フレルスフ副首相と会談した。一方,モンゴルからは8月にガンスフ道路・運輸相が訪ロ,ウランバートル鉄道の機器更新,両国の民間航空庁間の協力,モンゴル航空・アエロフロート両社の協力について,ソコロフ運輸相らと会談した。
このようにロシア・モンゴル間の往来が活発化した背景には,ウクライナ問題に端を発するロシアと欧米諸国との対立により,ロシアにとってユーラシア諸国の重要性が増したことが考えられる。また,2014年がハルハ河会戦(ノモンハン事件)の75周年に当たった点も見逃せない。8月には戦勝記念行事がモンゴル各地で開催されたのに加え,モンゴル・ロシア合同軍事演習「セレンゲ2014」が行われたほか,プーチン大統領の来訪時にも,会戦を指揮したジューコフ将軍の銅像に献花がなされた。かつての共闘を記念し,友好関係を確認する行事は,第2次世界大戦終了70周年となる2015年にも行われると思われる。
対中国関係中国との間でも首脳同士の会談が相次いだ。5月には前述の第4回CICA首脳会合に先立ってエルベグドルジ大統領と習近平国家主席との会談が行われた。会談では,2014年がモンゴル・中国間の国交樹立65周年,モンゴル・中国友好関係協力条約締結20周年を記念して「モンゴル・中国友好関係協力の年」となったことが取り上げられ,両国関係の発展について意見交換が行われた。また,習国家主席はモンゴルのAPEC正式加盟への支持を表明した。8月には習国家主席が来訪し,エルベグドルジ大統領との首脳会談が行われた。会談後には全面的戦略的パートナーシップに関する共同宣言が発表されたほか,両国首脳が犯罪者引き渡しに関する二国間条約など,合計26の公式文書に署名した。11月にエルベグドルジ大統領が北京でのAPEC首脳会議に出席した際にも,習国家主席との会談が行われた。
首脳会談以外では,1月にボルド外相が訪中,李源潮国家副主席,王毅外交部長と会談したほか,新疆ウイグル自治区を訪問した。4月には楼継偉財政部長が来訪,アルタンホヤグ首相,オラーン蔵相と会談したほか,モンゴル・中国財務省間協力に関する了解覚書への共同署名が行われた。5月には丁学東中国投資有限責任公司総裁が来訪,エンフボルド国会議長と会談を行い,中国の対モンゴル投資拡大などについて意見を交換した。6月には王毅外交部長が来訪,エルベグドルジ大統領,アルタンホヤグ首相,テルビシダグワ副首相,ボルド外相と会談,政治,経済,人道分野,外務省間協力,国際・地域問題について情報,意見を交換した。10月にはエンフボルド国会議長が訪中し,習国家主席および張徳江全国人民代表大会常務委員会委員長との会談が行われた。
対日本関係対ロシア・対中国とならんで活発であったのが対日関係であった。1月にはエルベグドルジ大統領と安倍首相が電話会談を行い,戦略的パートナーシップの強化,モンゴルのサムライ債発行について意見を交換した。エルベグドルジ大統領は3月に外科手術および療養のため訪日しており,滞在中の4月に安倍首相との昼食会が持たれた。
さらに,7月には再び訪日したエルベグドルジ大統領と安倍首相との公式会談が行われた。会談では安倍首相から「モンゴルの輸出と産業多角化を促進するためのエルチ・イニシアティブ・プラス」が提案されたほか,EPAの大筋合意,北東アジア地域の平和と安全保障に関する二国間協力について意見交換がなされ,会談終了後には「日モンゴル経済連携協定(EPA)交渉の大筋合意及び日本国とモンゴル国の間の貿易・投資の促進に関する共同声明」が発表された。この訪日では首脳会談以外に,江田参議院日本モンゴル友好議員連盟会長および川勝静岡県知事との会談も行われた。なお,両首脳の会談は9月の国連総会会期中にニューヨークでも行われ,ここでは東アジア地域問題などについて意見交換が行われた。
これ以外では,木原外務大臣政務官が1月に来訪,医療・消防部門に対する総額約3億ドルのノン・プロジェクト無償資金協力に関する交換公文に署名した。2月にはボルド外相が札幌での国際セミナー「モンゴル・日本経済パートナーシップ~『モンゴルと北海道の協力の可能性』」に出席し,会期中に木原外務大臣政務官と会談した。6月に木原外務大臣政務官率いる代表団が来訪,日・モンゴル経済連携協定交渉第7回会合が行われた。12月には第2回日・モンゴル外交・防衛・安全保障当局間協議がウランバートルで開催され,二国間関係,国際協力,アジア太平洋地域情勢について議論がなされた。また,同月にはプレブスレン外相と清水駐モンゴル大使との間で,日本からモンゴルへの無償資金協力2件に関する交換公文の署名がなされた。このうち1件はモンゴル・日本研修診療所の建設計画に関して22億トグリグを供与するものであり,もう1件は31億トグリグ相当のノン・プロジェクト無償資金協力となっている。
対米関係2014年には首脳会談が行われず,閣僚の往来も4月にヘーゲル国防長官が来訪したのみであった。この際にはバト=エルデネ国防相との会談が行われ,モンゴル・アメリカ間の安全保障問題に関する共同声明が発表された。
また,5月にシャボット米下院議員とリンチ米下院議員が来訪し,ボルド外相,エンフボルド国会議長らと会談した。両議員はモンゴルの民主化の進展について称賛するとともに,国連平和維持軍への部隊派遣について謝意を述べた。
他方,恒例となっている国際軍事演習「ハーン・クエスト2014」が実施されたが,時期は例年より早く6月となった。前述のとおり8月にはロシアとの合同軍事演習が行われており,その関係で日程が変更された可能性もある。
このように,2014年には対米関係ではほとんど動きがなかったことになるが,12月に開発援助のための特別会計「ミレニアム・チャレンジ・アカウント」(MCA)のモンゴルでの再実施が決まった点は注目される。同会計は2013年にいったん終了していたが,アメリカのミレニアム・チャレンジ公社(MCC)はモンゴルにおけるグッド・ガバナンスへの取り組みを評価し,援助プロジェクト実施のための協定を再締結することを決定した。次期MCAについてはすでに閣議の議題にもなっており,今後はモンゴル政府とミレニアム・チャレンジ公社との間で,詳細について協議が行われることになる。
対ヨーロッパ関係2014年はフランス,スイス,スウェーデンとの国交樹立50周年,(旧西)ドイツとの国交樹立40周年など,記念行事が相次いだ。
要人の往来をみると,1月にはエルベグドルジ大統領がリヒテンシュタインとスイスを訪問したことに加え,ボルド外相がラトビア,リトアニア,ポーランドを歴訪した。ボルド外相は5月にスウェーデンを訪問,ビルト外相と会談したのに続き,デンマークを訪問,マルグレーテ2世女王と会見したほか,リュッケトフト国会議長,リデゴー外相,イェンセン貿易開発協力相との会談を行った。
6月にはベールジンシュ・ラトビア大統領が来訪し,エルベグドルジ大統領,ボルド外相,ゴンチグドルジ国会副議長と会談した。7月初頭にボルド外相がスペインを訪問,ガルシア=マルガージョ外相と会談するとともに,マドリードにある世界観光機関(UNWTO)を訪問した。その直後にはシュタインマイヤー独外相が来訪,エルベグドルジ大統領およびボルド外相と会談した。
10月にはエルベグドルジ大統領がミラノでのアジア欧州会合(ASEM)首脳会合に出席しており,会期中にオランド仏大統領,メルケル独首相と会談したほか,ASEM開催の前後でオーストリアとハンガリーを訪問した。オーストリアではフィッシャー大統領と会談するとともに,国連ウィーン事務局を訪問,フェドトフ事務局長との会談で,麻薬対策について意見を交換した。また,ハンガリーではアデル大統領,オルバン首相と会談を行った。
このほか,3月にはブレア英元首相が来訪した。2013年に続く来訪であり,アルタンホヤグ首相,ビャンバツォグト国会人民党会派代表らと会談がもたれたが,その詳細な内容については公式な発表がなされなかった。
対韓国,北朝鮮関係韓国との間では首脳会談こそなかったものの,閣僚・国会要人の往来が複数みられた。2月にはボルド外相が訪韓し,尹炳世外交部長官,金寛鎮国防部長官らと会談した。3月にはエンフボルド国会議長が訪韓,朴槿恵大統領と会談したほか,姜昌熙国会議長と会談,在韓モンゴル人の権利保護,韓国ビザ取得条件緩和について意見を交換した。直後にはオラーン蔵相が訪韓し,玄.錫副首相兼企画財政部長官と会談するとともに,国税庁を訪問,韓国における税務管理や税務事業の電子化,両国の財務担当省庁間の協力について意見を交換した。5月にはバト=エルデネ国防相が訪韓し,防衛政策,国際協力について金寛鎮国防部長官と会談したほか,韓国で軍事専門教育を受けるモンゴル人士官らを激励した。
また,韓国からは8月に尹外交部長官が来訪し,エルベグドルジ大統領およびアルタンホヤグ首相,ボルド外相との会談が行われた。外相会談では,モンゴル・韓国間の全面的戦略的パートナーシップの発展,経済・投資に関する協力強化,北東アジアの安全保障について,「ウランバートル対話」イニシアティブおよび朴大統領によるユーラシア協力構想に基づく協力,モンゴルのAPECおよび東アジアサミットへの参加について意見交換がなされた。
このほか,両国間での課題となっているモンゴル国民の韓国訪問時のビザについては,5月の第8回モンゴル・韓国外務省領事級協議会で議題となり,ビザ申請時の保証金引き下げや必要書類数の削減,交付までの期間の短縮で合意が得られた。
一方,朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との往来をみると,9月に姜錫柱朝鮮労働党中央委員会秘書率いる代表団が来訪した。エルベグドルジ大統領,アルタンホヤグ首相,ボルド外相,オヨーンダリ民主党書記長,人民党書記長らと会談した。同じ9月にゴンチグドルジ国会副議長が団長を務める代表団が北朝鮮を訪問,金永南最高人民会議常任委員長らと会談した。羅津港の共同利用や農牧業部門の協力,二国間および地域問題が会談の内容として報じられている。
なお,エルベグドルジ大統領が2013年に提唱した北東アジアの安全保障に関する「ウランバートル対話」イニシアティブの一環として,政府戦略研究所・外務省の共催による「ウランバートル対話」国際学術会議が6月にウランバートルで開催された。会議にはモンゴル,韓国,北朝鮮,日本,中国,ロシアなど10カ国から100人以上の研究者・専門家が参加,北東アジアの平和と安定化に関する研究報告と討論が行われた。会議の開催は2015年以降についても計画されている。
その他4月にシュエマン・ミャンマー連邦議会議長が来訪,アルタンホヤグ首相,エンフボルド国会議長,オヨーンゲレル文化スポーツ観光相,ボルドバータル国会事務局長らと会談したほか,選挙中央委員会を訪問した。6月にはアブダッラー・アラブ首長国連邦外相が来訪,エルベグドルジ大統領,ボルド外相と会談し,経済協力の活発化,教育・文化交流の強化,政府間委員会の設立で合意が得られた。7月にはオトルバエフ・キルギス首相が来訪,エルベグドルジ大統領,アルタンホヤグ首相と会談したほか,ベアード・カナダ外相が来訪,エルベグドルジ大統領,ボルド外相と会談し,外相会談後に両国関係を全面的パートナーシップに発展させることを含んだ共同声明を発表した。
また,前述のASEM首脳会合において,2016年の首脳会合をモンゴルで開催することが決まった。2015年にはこの準備もあり,ASEM事務当局者および加盟各国の閣僚などの往来が見込まれる。
2015年は国会総選挙前年であり,現在の大連立政権が機能するのもこの年のみであろう。人民党(2010年改称前は人民革命党,現在のものとは異なる)と民主党の大連立政権は,近年では2008年から2011年にかけて組織されたが,国会総選挙の年である2012年に入るや,民主党が選挙準備を理由に離脱して解消された。今回も同様に,選挙前の連立解消が予想される。また「正義」同盟をはじめ第三勢力も,選挙をにらんだ動きを活発化させよう。限られた時間のなかで,サイハンビレグ政権は安定を保ちつつ,国内外の諸課題に対処しなければならない。
経済面では,まずはタワントルゴイ炭鉱開発の交渉が優先課題である。これが成功すれば,低迷する石炭の生産と輸出の立て直し,さらには縮小した外国投資の回復には福音となろう。一方で,鉱物資源の国際価格の行方とともに,中国の成長も減速傾向にあるなか,新たな販路をどう確保するかが重要となる。これ以外の課題としては,相変わらずインフレと財政赤字の解消があるほか,トグリグの安定など,対外部門の改善も加わる。
対外関係では,ロシア・中国との関係を重視しつつ,他の国々との関係も発展させるという宿命的な課題が,これまで以上に重要となる。ロシア・中国に完全に挟まれた内陸国モンゴルにとって,両国との関係がきわめて重要であることは論を待たない。いわばモンゴルの頭越しに緊密化しつつある2つの大国と対等に渡り合うためには,2014年に始まった3カ国会合の枠組みの維持・発展と同時に,日本をはじめとする「第3の隣国」との関係強化,「ウランバートル対話」の取り組みや2016年ASEM首脳会合開催準備などを通じた国際社会へのアピールが必要となる。2015年にはモンゴルの外交力の真価が問われよう。
(高知大学准教授)
1月 | |
2日 | アルタンホヤグ首相,年頭の懇談会で輸入代替,輸出促進製品の生産拡大を重視することを表明。 |
15日 | ボルド外務相,木原外務大臣政務官,総額約3億㌦のノン・プロジェクト無償資金協力実施に関わる交換公文に署名。 |
16日 | エコ・バス社,モンゴル初の自動車製造工場となるバス工場の開場式開催。 |
16日 | ボルド外相,訪中(~21日)。王毅外交部長と会談。 |
17日 | エルベグドルジ大統領,安倍首相と電話会談。 |
19日 | エルベグドルジ大統領,リヒテンシュタイン訪問(~21日)。リヒテンシュタイン公ハンス=アダム2世らと会談。 |
22日 | エルベグドルジ大統領,ダボス(スイス)での世界経済フォーラム年次総会出席(~25日)。 |
27日 | ボルド外相,ラトビア訪問。ベールジンジュ大統領らと会談。 |
28日 | ボルド外相,リトアニア訪問。リンケビチュス外相らと会談。 |
29日 | ボルド外相,ポーランド訪問。シコルスキ外相らと会談。 |
30日 | 秋期国会閉会。 |
2月 | |
6日 | エルベグドルジ大統領,訪ロ(~10日)。ソチ五輪開会式出席,プーチン大統領らと会談。 |
10日 | ボルド外相,札幌での国際セミナー「モンゴル・日本経済パートナーシップ~『モンゴルと北海道の協力の可能性』」出席。会期中に木原外務大臣政務官と会談。 |
12日 | ボルド外相,訪韓(~14日)。尹炳世外相らと会談。 |
20日 | 国際会議「コール・モンゴリア2014」(Coal Mongolia 2014),ウランバートルで開催(~21日)。 |
3月 | |
10日 | 国連食糧農業機関(FAO)第42回アジア・太平洋地域会議,ウランバートルで開催(~14日)。 |
10日 | 拉致被害者横田めぐみ氏の父母,ウランバートルで孫のキム・ウンギョン氏と面会(~14日)。 |
12日 | エンフボルド国会議長,訪韓(~15日)。朴槿恵大統領らと会談。 |
17日 | オラーン蔵相,訪韓(~19日)。玄旿錫副首相兼企画財政部長官と会談。 |
20日 | ブレア英元首相,来訪。アルタンホヤグ首相らと会談。 |
24日 | エルベグドルジ大統領,手術および療養のため訪日(~4月21日)。 |
24日 | ウンケオ・ラオス国会事務局長,来訪(~25日)。エンフボルド国会議長らと会談。 |
4月 | |
7日 | 春期国会開会。 |
7日 | バーサンフー国会議員,テムージン法相解任案を国会提案。 |
9日 | 人民党,閣僚の国会議員兼務に反対するデモを挙行。 |
10日 | ヘーゲル米国防長官,来訪。バト=エルデネ国防相と会談。 |
12日 | シュエマン・ミャンマー連邦議会議長,来訪(~15日)。アルタンホヤグ首相らと会談。 |
14日 | オヤンガ国会議員の呼び掛けによる「モンゴルの1日」デモ,チンギス・ハーン広場で挙行。 |
16日 | エルベグドルジ大統領,安倍首相と会食。 |
17日 | 国会,改正政府法案および改正国会法案の修正提案を承認。 |
18日 | 政府,経済活性化対策に関する法案を国会上程。 |
22日 | 日・モンゴル経済連携協定(EPA)第6回交渉会合,東京で開催(~26日)。 |
28日 | 楼継偉中国財政部長,来訪(~29日)。アルタンホヤグ首相らと会談。 |
5月 | |
1日 | 国会,改正政府法案および改正国会法案を反対多数で否決。 |
8日 | 国会,「経済の活動性を増進させるための対策に関する国会決議」を採択。 |
15日 | バーサンフー国会議員,テムージン法相解任案取り下げ。 |
15日 | 国会,バトトルガ工業・農牧業相の辞任を承認。 |
15日 | シャボット米下院議員,リンチ米下院議員,来訪(~16日)。ボルド外相らと会談。 |
16日 | アルタンホヤグ首相,経済活性化100日間プログラム(「エゼン=100」)について国会で説明。 |
19日 | エルベグドルジ大統領,訪中(~21日)。習近平国家主席と会談。 |
19日 | バト=エルデネ国防相,訪韓(~22日)。金寛鎮国防部長官と会談。 |
20日 | エルベグドルジ大統領,上海での第4回アジア信頼醸成措置会議首脳会合出席(~21日)。会期中にプーチン・ロシア大統領らと会談。 |
21日 | スワイア英外務閣外大臣,来訪(~22日)。ボルド外相,ゴンチグドルジ国会副議長と会談。 |
22日 | エズニス航空が運航停止。 |
22日 | アルタンホヤグ首相,サンクト・ペテルブルク国際経済フォーラムに出席(~24日)。会期中にプーチン大統領と会談。 |
23日 | 国会,予算法改正法案を可決。 |
26日 | ボルド外相,スウェーデン訪問。ビルト外相と会談。 |
26日 | 丁学東中国投資有限責任公司総裁,来訪。エンフボルド国会議長と会談。 |
27日 | ボルド外相,デンマーク訪問(~28日)。マルグレーテ2世女王らと会談。 |
6月 | |
2日 | 「WTO貿易円滑化合意に関する国際ハイレベルワークショップ:内陸途上国へのインプリケーション」,ウランバートルで開催(~3日)。 |
3日 | ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記,モルグロフ外務副大臣,来訪(~4日)。エルベグドルジ大統領らと会談(3日)。 |
3日 | アブダッラー・アラブ首長国連邦外相,来訪(~4日)。ボルド外相と会談。 |
9日 | アルタンホヤグ首相,サンジミャタブ労相,ジュネーブでの第103回国際労働機関(ILO)総会に出席(~12日)。 |
11日 | 木原外務大臣政務官,来訪(~13日)。ボルド外相と会談。 |
11日 | ベールジンシュ・ラトビア大統領,来訪(~13日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
12日 | 国会,トゥブデンドルジ国会議員の工業・農牧業相就任を承認。 |
12日 | 日・モ経済連携協定第7回交渉会合,ウランバートルで開催(~18日,24~28日)。 |
17日 | 戦略研究所・外務省共催「ウランバートル対話」国際学術会議,ウランバートルで開催(~18日)。 |
20日 | ウランバートル第5火力発電所建設コンセッション契約締結。 |
20日 | 国際軍事演習「ハーン・クエスト2014」実施(~7月1日)。 |
22日 | アルタンボラグ自由貿易地域開設。 |
22日 | マトビエンコ・ロシア上院議長,来訪(~23日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
23日 | チチェッキ・トルコ国会議長,来訪(~26日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
23日 | オヨーン環境・グリーン開発・観光相,ナイロビでの第1回国連環境総会に出席(~27日)。 |
24日 | 王毅中国外交部長,来訪(~26日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
27日 | 政府庁舎前でのデモに武装して参加したTs.ムンフバヤル被告に対する懲役7年の判決が最高裁で確定。 |
7月 | |
1日 | 国会,透明収支法と石油法を可決,鉱物資源法を改正。春期国会閉会。 |
1日 | ボルド外相,スペイン訪問(~2日)。ガルシア=マルガージョ外相と会談。期間中に国連世界観光機関(UNWTO)訪問。 |
3日 | モーリシャスと国交樹立。 |
6日 | シュタインマイヤー独外相,来訪(~7日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
8日 | オトルバエフ・キルギス首相,来訪(~12日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
21日 | エルベグドルジ大統領,訪日(~24日)。安倍首相らと会談。 |
23日 | ベアード・カナダ外相,来訪。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
29日 | 反腐敗庁,ガンスフ首相筆頭顧問を横領の疑いで逮捕。 |
8月 | |
6日 | ガンスフ道路・運輸相,訪ロ(~9日)。ソコロフ運輸相らと会談。 |
8日 | ボルド外相,ネーピードーでのASEAN外相会合に出席(~9日)。 |
10日 | ボルド外相,ネーピードーでのASEAN地域フォーラムに出席。 |
14日 | 政府,オヨー・トルゴイ社,「南部地域エネルギー部門協力協定」に署名。 |
15日 | モンゴル・ロシア合同軍事演習「セレンゲ2014」実施(~25日)。 |
18日 | 北東アジア首長フォーラム,ウランバートルで開催(~19日)。 |
20日 | 政府,「タワントルゴイ鉱床に関する方策に関する決定」を策定。 |
21日 | 習近平国家主席,来訪(~22日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
25日 | 尹炳世韓国外交部長官,来訪(~27日)。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
29日 | バト=エルデネ国防相,エルドアン・トルコ大統領就任式出席。 |
9月 | |
2日 | 野田前首相,来訪(~5日)。ボルド外相と会談。 |
3日 | プーチン大統領,来訪。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
4日 | オヨー・トルゴイ社取締役会,新CEOにアンドリュー・ウッドレー氏を任命。 |
9日 | アルタンホヤグ首相,「エゼン=100」に関して国営放送で演説。 |
11日 | エルベグドルジ大統領,ドゥシャンベ(タジキスタン)での第14回上海協力機構首脳会議に出席(~12日)。 |
11日 | エルベグドルジ大統領,プーチン大統領,習近平国家主席と3カ国首脳会合実施。 |
18日 | 姜錫柱朝鮮労働党中央委員会秘書率いる代表団,来訪。エルベグドルジ大統領らと会談。 |
20日 | エルベグドルジ大統領,第69回国連総会に出席(~25日)。会期中に安倍首相らと会談。 |
27日 | ナリーンスハイトとシベーフレン間の特大車両向け舗装道開通。 |
27日 | ゴンチグドルジ国会副議長,北朝鮮訪問(~30日)。金永南最高人民会議常任委員長らと会談。 |
30日 | マンダルゴビとダランザドガド間の舗装道開通。 |
10月 | |
1日 | 秋期国会開会。 |
9日 | エンフバヤル人民革命党党首,療養先のソウルから帰国。 |
14日 | エルベグドルジ大統領,オーストリア訪問(~15日)。フィッシャー大統領と会談。 |
15日 | 国会,閣僚人事法改正案および政府構成法改正案を可決。 |
15日 | エルベグドルジ大統領,国連ウィーン事務局訪問。フェドトフ事務局長らと会談。 |
16日 | エルベグドルジ大統領,ミラノでのアジア欧州会合(ASEM)首脳会合に出席(~17日)。会期中にオランド仏大統領,メルケル独首相らと会談。 |
17日 | 人民党会派国会議員,ツォグ国会副議長,バトダンザン議員(民主党),アルタンホヤグ首相解任案上程。 |
17日 | エルベグドルジ大統領,ハンガリー訪問。アデル大統領らと会談。 |
18日 | アルタンホヤグ首相,エンフバヤル人民革命党党首,民主党・人民革命党協力協定に署名。 |
23日 | 複数の国会議員の携帯メールアドレスが乗っ取られ,鉄道問題に関する偽メールが送信される。 |
24日 | 国会,「鉄道輸送分野における政策遂行のための方策に関する国会決議」可決。 |
24日 | 諜報庁,人民党デンベレル広報担当書記局長が民主党・人民革命党協力協定に関する偽文書を流布させたと公表。 |
27日 | ジャルガルサイハン・バヤンホンゴル県知事,辞任。 |
27日 | エンフボルド国会議長,訪中(~28日)。習国家主席らと会談。 |
30日 | 第1回モ・ロ・中外務副大臣級会合,ウランバートルで開催。 |
11月 | |
1日 | バローンオルトとウンドゥルハーン(チンギス)間の舗装道開通。 |
5日 | 国会,アルタンホヤグ首相を解任。 |
8日 | 民主党,全国協議会開催(~9日)。 |
8日 | エルベグドルジ大統領,訪中(~11日)。習国家主席らと会談。 |
10日 | エルベグドルジ大統領,北京でのAPEC首脳会議に出席(~11日)。 |
14日 | 2015年度予算成立。 |
14日 | 民主党,全国協議会開催。新党首にエンフボルド国会議長,首相候補者にサイハンビレグ前内閣官房長官を選出。 |
15日 | ロシア・モンゴル相互間ビザ免除措置開始。 |
21日 | 国会,首相にサイハンビレグ前内閣官房長官を指名。 |
29日 | 人民党幹部会,新政権への参加方針を決定。 |
12月 | |
1日 | 民主党,全国協議会開催。人民党との連立政権樹立を決定。 |
1日 | 人民革命党執行局,新政権参加を決定。 |
4日 | 国会,省庁構成法と閣僚人員法を可決。 |
8日 | ムルンとウニト間の舗装道開通。 |
8日 | 第2回モンゴル・フランス政府間作業部会会合,ウランバートルで開催。 |
9日 | Z.エンフボルド国会議長,M.エンフボルド国会副議長,民主党・人民党協力協定に署名。 |
10日 | 国会,新閣僚全員の就任を承認。 |
10日 | 第2回日本・モンゴル外交・防衛・安全保障当局間協議,ウランバートルで開催。 |
12日 | ウランバートル鉄道合弁企業体経営委員会,社長にプレブバータル氏任命。 |
12日 | トルトネフ・ロシア副首相兼極東連邦管区大統領全権代表,来訪。サイハンビレグ首相らと会談。 |
15日 | 政府,ミレニアム・チャレンジ・アカウント(MCA)の再実施を決定。 |
17日 | 政府,各省庁の副大臣および政務官を決定。 |
22日 | 政府作業委員会,タワントルゴイ炭鉱西ツァンヒ鉱区への投資企業として神華能源(中国),住友商事,エナジー・リソース(モンゴル)によるコンソーシアムを選定。 |
22日 | マグナイ公正競争消費者庁長官,辞任。 |