アジア動向年報
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各国・地域の動向
2020年のモンゴル 人民党が総選挙圧勝も,新型コロナウイルス感染症拡大で難局を迎える
湊 邦生(みなと くにお)
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2021 年 2021 巻 p. 75-96

詳細

2020年のモンゴル

概 況

2020年のモンゴルは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威に翻弄された。隣国中国での感染症拡大に対し,フレルスフ政権は1月末から国境閉鎖や国際航空・列車の運行停止,国内移動や商業・サービス営業の断続的な制限といった措置を打ち出した。これによりモンゴルは国内での感染阻止にいったんは成功し,フレルスフ首相率いる人民党はその勢いを駆って,6月に行われた国会総選挙で前回に続き大勝した。人民党は10月の統一地方選でも,首都ウランバートルを中心に各地で勝利を収めた。11月に初の市中感染者が確認されて以降,各地で感染が拡大し,第2次フレルスフ政権は対応に追われた。しかし,最大野党民主党の内紛にも助けられ,コロナ問題を理由に政権が揺らぐことはなかった。

経済面では新型コロナウイルスの影響により低迷した経済の再建が最大の課題となった。政府は経済対策の発動や補正予算の策定,税金・公共料金の減免措置を相次いで打ち出し,中央銀行も政策金利を段階的に引き下げたが,経済成長率は予測値でマイナス5.3%と,市場経済化開始直後で経済が混乱していた1990年代初頭以来の大幅な悪化を記録した。冬には11年ぶりのゾド(雪害)も発生しており,被害拡大が懸念される。

世界規模での国境封鎖のあおりを受け,2020年はモンゴルにとっても対外関係で動きづらい1年となった。ただそれだけに,2月にバトトルガ大統領が行った中国訪問や,外相級の往来が特筆される。加えて,新型コロナウイルスワクチンの確保に向けたモンゴルの動きに対し,アメリカやイギリス,インドなど生産国側も肯定的に反応した。

国内政治

新型コロナウイルス発生とモンゴルの対応

モンゴルは国土の南側すべてで中国と接している。また総人口が300万人をようやく上回る程度のモンゴルにとって,感染症の流入・拡大によって人的被害が相次ぐ事態となれば,国家の存亡にも影響しかねない問題である。

それだけに,中国での新型コロナウイルス感染症の発生と拡大に対し,モンゴルはいち早く対策を打った。フレルスフ政権は新型コロナ感染症が世界に拡大する以前の1月末に対策を発動し,教育機関の閉鎖,中国国境からの外国人の入国とモンゴル国民の中国への渡航禁止,国際会議の中止等の措置を講じた。また翌2月にはツァガーン・サル(旧正月)を控え,祝賀行事や親類・友人との賀詞交換が見込まれていたため,バトトルガ大統領が祝賀行事自粛と感染防止対策を求める大統領令を発布した。12日には,エンフトゥブシン副首相・国家非常事態委員長が防災法に基づき,3段階中2段階目の警戒状態である「高度準備態勢」を宣言した。宣言は13日から実施され,中国や韓国と結ぶ航空便,また中国=モンゴル間の国際列車の運行が停止された。さらに,2月末にはアマルサイハン首都知事がウランバートル中心部と域外との往来を制限するとともに,宿泊・保養・スポーツ施設等の営業停止,飲食店の営業時間短縮を命じる知事令を発布した。

これらの措置は3月に入って段階的に解除されることが期待されたが,10日にモンゴル国内で初の感染者が判明すると,国境は閉鎖され,国内移動も制限された。のちに感染源が国外であったこと,二次感染者が出なかったことが確認されたが,国境間の移動は貨物輸送を除いて再開されなかった。しかし,国際旅客輸送の停止によって国外に足止めされたモンゴル国民に対しては,帰国後に隔離措置および自宅観察措置を課すことを条件に,政府によるチャーター便で徐々に帰国を受け入れた。一方で商業・サービス施設の営業は徐々に再開され,政府は厳格な国境封鎖を行いながら国内経済を動かし始めた。

これらの措置により,モンゴルは半年以上もの間,国内での二次感染阻止に加え,感染者の死亡を防ぐことにも成功した。しかし隣接するロシアで感染が拡大し帰国者が増加すると,国内で感染が広がっていった。

11月,帰国者2人が隔離期間終了後に新型コロナウイルスに感染していたことが判明し,ついに国内で二次感染が起きた。2人は感染に気づかずに市中で行動しており,ウイルスが国内に拡散される事態となった。ウイルスはウランバートル市内に止まらず,鉄道沿線を中心として国内各県にも広がっていった。

これに対し,政府は感染判明の翌日から,防災法上最高の警戒状態である「全面準備態勢」への移行を宣言した。これにより,ウランバートルでは再開されていた教育機関の閉鎖をはじめ,食料品・燃料といった最低限の物資の販売を除く商業・サービス施設の営業停止,許可なき外出や中心街からの入出境の禁止などからなる封鎖措置がとられることとなった。ウランバートル以外でも,都県をまたぐ移動の原則禁止,教育機関の閉鎖や酒類の販売・提供禁止といった措置が各県で講じられたほか,感染者が判明した県では市街地での外出も制限された。加えて,県によっては1世帯1人を対象とする大規模検査も実施された。

これらの結果,地方での感染は一部を除いて食い止められ,12月1日には感染拡大が収まっていなかったウランバートル,アルハンガイ県,セレンゲ県を除き,警戒レベルが従前の「高度準備態勢」に戻された。のちに両県でも感染は終息していったが,ウランバートルでは新たなクラスターの出現が後を絶たず,終息の目途はまったくみえない。地方各県でも,県境封鎖により他の都県で足止めされた県民の帰還が問題となる一方で,県内での感染拡大防止,さらには封鎖措置によって停止した経済活動の再生も課題となっている。社会では経済面で苦境に立たされた事業者によるデモが散発したほか,市中感染の発覚によって在外モンゴル国民の帰国措置も停滞しており,帰国がかなわない人々の不満も鬱積している。

選挙戦で候補者の拘束相次ぐ

新型コロナウイルスへの対応に追われるなかで,2020年は国会総選挙と地方統一選挙が行われた。5月末には国会総選挙に参加する政党ならびに複数政党による「同盟」の登録が行われ,6月に告示された。総選挙実施に対しては,選挙費用を新型コロナウイルスの影響緩和に充当するべきとの理由からバトトルガ大統領が延期を主張したものの受け入れられず,予定どおりの実施が決まった。

主要政党のうち,与党人民党は3月の第5回幹部会で選挙への単独参加を決定しており,単独政権を維持できるかどうかが注目された。一方,最大野党の民主党も単独での選挙参加を決めると,1月に人民革命党離党を表明していたバーサンフー国会議員,元民主党所属で首都知事などを務めたバト=ウールの復党や,無所属のジャブフラン国会議員の入党を認めることで,非人民党勢力の糾合と拡大をねらった。

第三勢力では同盟を組んでの選挙参加が相次いだ。前年に民主党から離党したバトザンダン国会議員とボルド国会議員が設立した正義市民統一同盟党は,エンフサイハン元首相がかつて率いた民族民主党と小政党の真正党とともに「新同盟」を結成した。バーサンフー国会議員の離党により唯一の議席を失った人民革命党は,どちらも国会に議席を有した経験のある市民の意志・緑の党,伝統統一党と「あなたと私の同盟」を形成し,選挙に臨んだ。また,注目されながら内紛により2016年の前回総選挙に参加できなかった労働国民党は,民主化運動以来の流れを汲む社会民主党,小政党の倫理党と構築した「正しい人・有権者同盟」により選挙に参加した。

選挙期間中には支持者が密集する場面や,立候補の可否をめぐって選挙中央委員会でもみ合いが発生することはあったものの,選挙活動による感染は発生しなかった。むしろ衝撃を与えたのは,選挙期間中に候補者が相次いで拘束されたことである。5月,人民党を離党して無所属での立候補を予定していたノムトイバヤル前国会議員が反腐敗庁に拘束された。6月にはエルデネバト前首相が職権乱用を理由に,以前から告訴中であったバヤルツォグト元内閣官房長官,ガンボルド元第一副首相,ビャンバサイハン候補が保釈金未払いを理由に拘束された。

彼らの拘束には与党人民党の影響力をみてとれる。エルデネバト前首相は人民党の立候補者だが,2018年にフレルスフ党首に対する不信任決議案の議決を試みたうちの1人である(『アジア動向年報2019』参照)。また,ノムトイバヤル前国会議員は議員在職時にこの不信任案提出に加わったほか,フレルスフ首相とは口論する場面もみられるなど,対立が知られていた。残り3人は民主党からの立候補者である。

選挙期間中の候補者の拘束に対しては,支持者を中心に反発や異論が出されたほか,抗議活動も行われた。しかし,選挙中央委員会が沈黙したこともあり,選挙戦はそのまま続行されることとなった。なお,エルデネバト前首相の拘束に対して,人民党からは抗議声明が出ている。

総選挙で人民党圧勝,民主党自滅,第三勢力は得票分散で共倒れ

総選挙の投票は6月24日に予定どおり行われ,即日開票された。全76議席のうち,与党人民党は改選議席とほぼ同数となる62議席を確保し,前回に続く地滑り的勝利を実現させた。政権与党が総選挙を経て単独政権を維持したのは,モンゴルで自由選挙が実施されて以来,初めてのことである。ただし,当選者のなかにはセレンゲ県選挙区でトップ当選したものの,勾留中のために宣誓が行えず,議員としての活動ができないエルデネバト前首相が含まれている。

一方,野党の議席数は伸び悩んだ。民主党は11議席の獲得に止まり,同党に近い無所属のアルタンホヤグ元首相を合わせても12議席と,前回同様の大敗を喫した。人民革命党は外国資本への敵対的な態度で知られるガンバータル元国会議員が唯一の議席を確保した。残る1議席は労働国民党のドルジハンド氏が獲得し,同党初の国会進出に成功した。新同盟は現職2人が落選し,その他の政党,同盟,無所属候補は獲得議席ゼロに終わった。

人民党の勝因は3つある。第1に,選挙時に新型コロナウイルスの国内感染を防いでいたことで,以前より高評価を得ていたフレルスフ首相や政権がさらに支持を集めたことが挙げられる。第2に,今回の総選挙で採用された中選挙区完全連記制を上手く活用できたことである。この制度では二分された首都ウランバートルの2地区を除き,県・地区ごとに定数2から3の選挙区が編成され,有権者は定数に応じた票を異なる候補者に投票することができる。これに対し,人民党は各選挙区に定数いっぱいの候補者を擁立するとともに,有権者に対し同党のすべての候補者に投票するよう呼びかけるキャンペーンを展開し,有権者に浸透した。第3に,今回の総選挙では長く議員を務めたルンデージャンツァン国会議員やニャムドルジ国会議員,エンフボルド前国会議長といった大物議員が立候補せず,候補者の若返りが図られたことで,とくに都市でのイメージ刷新に成功したことも理由だろう。

対照的に,民主党は選挙戦を通じて失態を重ねて自滅した。民主党は本来,都市を支持基盤とする政党であったが,2019年後半からエルデネ党首がウランバートル市民への月例世論調査で「気に入らない政治家」ワーストワンに繰り返し挙げられるなど,選挙前の時点で印象は良いものではなかった。また,在外モンゴル国民の帰還に関してエルデネ党首は,新型コロナウイルスに感染している恐れのある人々を入国させるべきではないと発言し,在外同胞に対して冷淡だとして非難を浴びた。

さらに,民主党は候補者の選定に際し,立候補を希望する者からそれぞれ1億トゥグルグを徴収したことが発覚して批判を集めたほか,それに反発して無所属で立候補する党員もいた。擁立した候補者も,30年前の民主化運動以来の政治家や元職など,新味に欠ける人物が目立った。民主党はのちに幹事長と副党首に若手を起用したが,流れを変えるには至らなかった。

他方,第三勢力は候補者乱立による共倒れに終わった。今回の総選挙での立候補者数は606人に達し,前回の候補者数を2割以上も上回ることとなった。そのため第三勢力の候補者間で票が分散し,人民党を利する結果となった。

この結果に対して第三勢力の多くは納得せず,開票結果に不正があるとして抗議デモを呼び掛けた。これには民主党の一部も同調する構えを示し,ウランバートルでは抗議行動が暴動に発展した2008年総選挙後のいわゆる「7.1事件」の再来が危ぶまれた。しかし,選挙中央委員会から開票結果の通知を受けたバトトルガ大統領がその日のうちに新国会を招集した。本会議が開会すると,抗議の動きはとたんに沈静化し,選挙結果が名実ともに確定することとなった。

第2次フレルスフ政権成立,統一地方選でも首都議会選等で勝利

新国会はフレルスフ首相を引き続き首相に指名し,組閣と宣誓を経て第2次フレルスフ政権が成立した。これまでモンゴルでは総選挙のたびに大規模な省庁再編が行われてきたが,今回は教育・文化・科学技術・スポーツ省が教育・科学省に改編され,文化省が新設されただけであった。ただし,今回から閣僚兼務が可能な国会議員を4人までに制限する新憲法の規定が適用されたこともあり,閣僚の構成は一新され,政治家以外からの起用も目立った。

新政権が発足したことで,フレルスフ首相は国外に足止めされた国民の帰国,帰国した感染者からの二次感染防止,国境封鎖による貿易停滞の解消,新型コロナの世界的な拡大により低迷した経済の再生といった難題に引き続き取り組みながら,10月の統一地方選挙に臨むこととなった。この時期には帰国者向けのチャーター便を1カ月当たり10便以上運航できており,帰国者からの二次感染抑え込みにも引き続き成功していた。さらに,後述するとおり輸出も急速な回復をみせたこともあり,与党は有利な状況で選挙に臨むことができた。

一方の民主党はエルデネ党首が敗北の責任をとって辞任し,トワーン党首代行に党首公印を引き渡した。モンゴルでは政府高官や政党指導者等の高位の役職者が入れ替わる際,印璽(インジ)を引き渡すことが儀礼となっている。トワーン党首代行は8月に新党首を選出すると発表したが,選挙方法をめぐって党内の対立が表面化し,党首が決まらないまま選挙に臨むことになった。

ただし地方統一選においては,人民党への対抗を優先する観点から,とくに首都住民代表議会選挙に向けた野党間の連携が進んだ。民主党は人民革命党と正義市民統一同盟党との間で同盟「民主主義のための政党間連合」を結成し,人民革命党との間では候補者の棲み分けを図る一方,正義市民統一同盟党の党員を民主党候補として擁立した。とはいえ野党連携は首都に限られ,地方まで拡大することはなかった。これに対して労働国民党は単独での選挙への参加を決定した。内部対立から一時は参加登録が保留となったものの,最終的には参加が認められた。

統一地方選は10月15日に投票が行われた。即日開票の結果,首都住民代表議会では人民党が45議席中34議席を獲得,前回に続く勝利を収めた。「民主主義のための政党間連合」の議席数は8にとどまり,労働国民党が3議席を得た。また人民党は首都内のスフバータル地区を除く全地区に加え,13県の議会を制した。

他方,民主党は残る8県とスフバータル地区議会で多数派となり,退潮傾向を緩和できた形となった。しかし,選挙後の12月にはエルデネ前党首がこれまでの説明を覆し,党首公印を自ら所持しているとして党首辞任の事実を否定,トワーン党首代行との間での対立が表面化した。これに対しトワーン党首代行はオンラインでの党大会を開催して正統性をアピールしたが,エルデネ氏はこれを認めず,民主党はトワーン派とエルデネ派で事実上二分された形となった。両者の対立は司法の場に持ち込まれており,解決には時間を要する。

経 済

新型コロナウイルス感染症のマクロ経済・貿易への影響

新型コロナウイルスはモンゴル経済にも影響を与えた。モンゴルの2020年実質国内総生産(GDP)成長率はマイナス5.3%となり,市場経済化開始直後で経済が混乱していた1993年以来の大幅なマイナス成長を記録した(Mongolian Statistical Information Service. 以下,2020年の統計数値はすべて予測値に基づく)。

四半期ごとの部門別生産をみると,農林水産業は堅調であったものの,国境閉鎖のあおりを受けて,輸出の柱となる鉱業・砕石部門の生産が激減しており,とくに第1四半期では前年同期比マイナス29.7%にまで落ち込んだ。加えて,卸売・小売・車両修繕業もこの間を通じて前年同期比で2桁となる縮小を続けており,商業・サービス施設の大幅な営業停止の影響が表れた形である(図1)。

図1  生産部門別四半期GDPの前年との比較

(注)2020年の数値は予測値,2010年固定価格。

(出所)Mongolian Statistical Information Service(https://www.1212.mn).

新型コロナウイルスによる影響は貿易統計にも示されている。モンゴル銀行が公開した統計によれば,2020年初頭のモンゴルの輸出入はともに減少している。とくに顕著なのは輸出で,3月の輸出総額は前年同月の34.4%,4月分は同42.2%にまで落ち込んだ。ただしその後は持ち直し,6月以降はほとんどの月で前年同月を上回ったことから,通年では約1億5742万ドル(前年比2.2%)の減少に収まった。他方,輸入については輸出ほどの鋭い減少はなかった反面,回復も緩慢に止まり,通年では約7億7159万ドル(前年比12.8%)減となった(図2)。

図2  輸出入月次統計

(注)輸出入ともFOB価格。

(出所)モンゴル銀行ウェブサイト(http://www.mongolbank.mn/)。

輸出総額の減少が小幅に留まった理由としては,2020年に金の輸出が極端に増加したことが挙げられる。金の輸出は2019年に9.1トン(4億1839万4000)ドルであったのが,2020年には30.5トン(17億8765万2000ドル)と急拡大した。一方で,主要輸出品目である石炭は2019年の3660万4100トン(30億7881万9000ドル)から2020年の2867万7100トン(21億2660万7000ドル),銅鉱石は同じく140万3600トン(17億9586万8000ドル)から139万5100トン(17億7800万2000ドル)へと減少している。ほかの主要品目も軒並み輸出額を落としており,金の大規模な販売によって輸出の全体的な減少を乗り切ったことがみてとれる。

コロナ禍での経済対策

新型コロナウイルスによる経済への影響が鮮明となるなかで,モンゴル政府は国際社会からの資金調達に努めるとともに,事業者・一般世帯への支援策を相次いで打ち出してきた。3月には政府が国際開発協会からの131億ドルの低利融資,国際復興開発銀行から138億ドルの融資を受け入れ,5月にアジア開発銀行からの1億ドルの融資協定が締結された。6月にはIMFがモンゴルからのラピッド・フィナンシング・インストゥルメント要請を承認し,国際収支・財政収支対策として,7230万特別引出権(SDR),9900万ドル相当が提供されることとなった。これら以外にも,日本をはじめ各国からの融資や,医療機器・器具や食料品等の物資支援が寄せられた。

このような支援を得ながら,モンゴル政府は国内での経済対策,国民の生活支援策を行うこととなった。3月にはフレルスフ首相が5兆1000億トゥグルグ規模の経済対策を発表し,4月1日~10月1日の企業による社会保険料支払い,個人所得税,中小企業の法人税免除,児童手当増額等を打ち出した。8月にさらなる経済対策を含む補正予算が成立すると,12月には政府による付加価値税免除法案と関税免除法案が国会を通過した。これにより穀物全種類,植物油,家畜飼料全種類等の関税と付加価値税が免除される。また政府は同月に国内全世帯の電力・暖房・水道料金の軽減措置を導入し,国営企業エルデネト社が前年の利用額の範囲で12月から2021年7月までの利用料金を負担することとなった。加えて,モンゴル銀行は政策金利を12%から6%に段階的に引き下げたほか,住宅ローンの支払い延期や,鉱業以外の輸出業者および中小企業への低利融資を用途として,商業銀行に対し資金提供を開始した。

11年ぶりのゾド発生,家畜頭数大幅減

新型コロナウイルスの影響とともに懸念されたのが,2020年冬からのゾド(雪害)による家畜頭数の大幅な減少である。モンゴルでは2010年のゾドで過去最悪の家畜の大量死が起こったが,翌年から家畜頭数は急回復し,2019年まで毎年家畜頭数の過去最高記録を更新しつづけてきた。

しかし,2020年は全国の広範な地域で牧草の生育が悪く,冬季に入ってゾドが各地で深刻化した。2020年の家畜統計によれば,全国の家畜総頭数は前年より約391万頭(前年比5.5%)減少している。とくにヒツジは約222万頭(同6.9%),ヤギは約154万頭(同5.3%)の減少を記録した。

政府は牧民に対して牧草や家畜飼料の提供や,より条件の良い牧地への移動支援等を行っている。これらが功を奏すれば,2010年のゾドのように被害が短期間で終息する可能性はある。しかし短期間でゾド被害が終息したとしても,家畜を失った牧民が遊牧を諦めてウランバートルに移住することで,首都への一極集中が助長される懸念もある。ゾドの経済・社会への影響は大きく,軽視することはできない。

対外関係

国際移動制限下でも行われた要人の往来

2020年は世界各地で航空便の運航停止や国境閉鎖が行われたうえ,国内での新型コロナウイルス対策を優先する必要もあり,対外関係での動きは限定された。それでも,バトトルガ大統領の国外訪問,外相の往来は少数ながら行われた。

バトトルガ大統領は1月,就任後初めて世界経済フォーラムに出席し,ブレント代表との間でモンゴルの道路網およびエネルギー資源利用について意見交換を行った。また,テドロス世界保健機関(WHO)事務局長,アリエフ・アゼルバイジャン大統領,ソマルーガ・スイス大統領に加え,環境活動家グレタ・トゥーンベリらとも会談した。翌2月には,新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていた中国を訪問し,習近平国家主席や李克強首相と感染拡大防止に関する両国間の協力について協議した。とくに習主席との会談では,バトトルガ大統領が中国に対しヒツジ3万頭の贈与を表明したことが話題を呼んだ。ヒツジは春から秋の草を食べて肥え太った10月に中国に引き渡され,武漢の医療従事者に食料として提供された。

他方,中国からは9月に王毅外交部長が来訪し,エンフタイワン外相と会談した。会談では包括的戦略的パートナーシップの強化,鉱物資源や農牧業生産物の輸出拡大,新型コロナウイルス対策での協力強化,ロシアを含む3カ国での協力事業推進が合意されたほか,モンゴル・中国国境秩序に関する政府間協定の改定,中国からの無償資金協力に関する覚書に相互署名がなされた。ただ,中国内モンゴル自治区におけるモンゴル語教育の制限が国際的な関心を集めていた時期であり,スフバータル広場では来訪に合わせて抗議デモが行われたほか,フレルスフ首相との会談では,詳細は明らかにされていないものの,首相からモンゴル語教育について自身の見解が示されたと報じられた。

同月にはエンフタイワン外相がロシアを訪問した。ラブロフ外相との会談で両者は,ロシア・モンゴル・中国間天然ガスパイプライン建設のフィージビリティ・スタディの迅速な実施をはじめ,通商・貿易関係の強化で合意した。また,スレプニョフ・ユーラシア経済委員会通商相との会談では,同委員会との自由貿易協定締結について意見交換がなされた。

10月には茂木外相が来訪し,バトトルガ大統領,フレルスフ首相,エンフタイワン外相らと会談した。このうち,外相会談では両国間の戦略的パートナーシップ中期計画の成功や,2021~2025年の同計画についても合意が近いとの見解で一致するとともに,新型コロナウイルス対策目的で日本から2500億円の緊急低利融資を提供することでも合意した。さらに,茂木外相からは停止していたビジネス目的での往来再開やビザ供与開始について説明があった。一方で,バトトルガ大統領との会談では,大統領がモンゴルからの対日輸出の伸び悩みを指摘し,技術移転を希望する場面もあった。モンゴルは日本との間で経済連携協定(EPA)を締結しながらも,対日貿易の大幅な輸入超過が解消に向かう兆しはなく,2019年の河野外相来訪の際に続いて,バトトルガ大統領の失望感が露わとなった(『アジア動向年報2020』参照)。

モンゴルにおけるワクチン外交

注目されるのがワクチン外交である。モンゴルではフレルバータル蔵相がワクチン調達の責任者となり,年末に入って調達に向けた動きを開始した。

12月にフレルバータル蔵相は各国大使との間で,新型コロナウイルスワクチンに関する会談を相次いで行った。このうち,マローン英大使からは,途上国のワクチン供給枠組み「COVAXファシリティ」による同国製ワクチンの供給について説明を受けた。また,アズィコフ・ロシア大使との会談では,大使からスプートニクVワクチンの低価格提供の提案があった。柴中国大使からは中国でのワクチン実験,生産およびモンゴルへの提供について説明があり,クレチェスキ米大使からは人工呼吸器をはじめとする医療機器の贈与に加えて,同国製のモデルナ社ワクチンの迅速な輸送について意見交換がなされた。さらに,シン・インド大使とは同国製ファイザー社,アストラゼネカ社ワクチンや,開発中のノババックス社ワクチンの実験状況について情報提供を受けたほか,小林日本大使とも意見交換を行った。

モンゴルはワクチンを供給される側であるが,これらの会談を通じては,むしろ生産国側がモンゴルに対し積極的にワクチンを提供しようとする姿勢であった。これはワクチンをてこにモンゴルへの影響力を強化する動きともみられ,2021年以降さらに「ワクチン外交」が活発化することが予想される。

2021年の課題

2021年は大統領選挙の年である。憲法の規定により,候補者を擁立できるのは人民党,民主党,人民革命党,労働国民党の4党しかない。このうち,与党人民党については2021年1月21日に首相職を辞任したフレルスフ党首が立候補するとの観測がある。他方,野党ではバトトルガ大統領の再立候補の可否が焦点となる。2019年の憲法改正で大統領の再選が禁止されたものの,バトトルガ大統領の就任は改正前であり,この規定が適用されるかは定かではない。2021年に党創立100周年の節目を迎え,かつ直近の大統領選挙で3連敗中の人民党は必勝態勢で臨むであろう。バトトルガ大統領の人気も根強いため,再立候補が認められた場合,趨勢は読みがたい。

経済面では新型コロナウイルス感染症の影響緩和とオヨー・トルゴイ銅鉱投資契約見直しが主な課題となる。とくに,フレルスフ前首相に代わり就任したオヨーン=エルデネ新首相は投資契約に批判的であり,契約破棄も辞さない態度を示している。そのため,交渉次第ではすでに遅れが生じている坑内掘り区画の開発の行方が懸念される。このほか,ゾド被害の影響に加え,2021年1月1日に発効したアジア太平洋貿易協定(APTA)の効果も注目される。

モンゴルでは憲法によって,大統領が対外政策の全権を代表すると定められている。モンゴル外交の基本方針は一方でロシア・中国両隣国との関係を最重要視しつつ,他方で日韓米やEUを「第三の隣国」と位置づけて関係強化に取り組むものである。ただ上記の憲法の規定上,両者のどちらに比重が置かれるか,またほかに外交上の主要課題として何が位置づけられるかは新たな大統領次第である。つまり2021年以降の対外関係は,大統領選挙の結果に左右される。

ただし,政府の新型コロナウイルス対策と世論の反応次第で,あらゆる分野の状況はいかようにも変化しうる。先述したフレルスフ首相の辞任は,政府職員による感染者の移送が非人道的として反発したウランバートル市民の抗議デモの帰結であった。長引く規制と経済難への国民の不満は,今後もさまざまな機会で発露するであろう。それらがモンゴルの政治,経済,対外関係に与える影響は未知数である。

(高知大学教授)

重要日誌 モンゴル 2020年
   1月
10日国会本会議,年金担保融資の国庫金による一括返済に関する法案可決。
10日モンゴル・アメリカ・日本三者会談開催。
13日クワクワ世界銀行副総裁,来訪(~14日)。バトトルガ大統領らと会談。
21日バトトルガ大統領,ダボスでの世界経済フォーラム出席(~24日)。会期中にアダノムWTO事務局長らと会談。
21日オラーン食糧・農牧業・軽工業相,ベルリンでのグローバル食糧農業フォーラムに出席(~26日)。会期中に屈冬玉国際連合食糧農業機関事務部長と会談。
24日第4回モンゴル・ロシア外務省領事級会合,ウランバートルで開催。
27日バトトルガ大統領,ノルウェー訪問。トレーン国会議長らと会談。
30日ノムトイバヤル国会議員,辞職。
31日臨時閣議,中国武漢での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に際し,中国国境の通過制限措置決定。
31日秋期国会閉会。
   2月
3日駐サンフランシスコ・モンゴル総領事館,業務開始。
4日第2回モンゴル・クウェート領事級会合,クウェートで開催。
5日ダワー駐ロシア大使,プーチン・ロシア大統領に信任状進呈。
12日バトトルガ大統領,ツァガーン・サル(旧正月)祝賀行事自粛と新型コロナウイルス予防に関する大統領令布告。
12日エンフトゥブシン副首相・国家非常事態委員長,高度準備態勢宣言。13日より施行。
12日柴文睿駐モンゴル中国大使,バトトルガ大統領に信任状進呈。
13日臨時閣議,中国とのすべての航空便と国際列車の運行停止決定。
13日エンフボルド大統領官房長官,辞任。
14日バトトルガ大統領,シジル新大統領官房長官任命。
14日オラーン食糧・農牧業・軽工業相,オーストリア訪問(~15日)。李勇国際連合工業開発機関(UNIDO)事務部長らと会談。
15日ツォグトバータル外相,ミュンヘン安全保障会議出席。
24日国家非常事態委員会,韓国への航空便運航停止決定。
26日閣議,日本への航空便の全便運航停止を指示。
26日韓国で新型コロナウイルスによるモンゴル国民初の死亡者判明。
27日バトトルガ大統領,訪中。習近平主席らと会談。
   3月
2日ウランバートルからイルクーツク,ウラン・ウデへの航空便運航停止。
10日モンゴル初の新型コロナウイルス感染者判明。
11日モンゴル銀行,政策金利を11%から10%に引き下げ。
13日ウランバートルからモスクワ,イスタンブールへの航空便運航停止。
15日国外で足止め状態のモンゴル国民に対し,帰国用特別航空便運航開始。
16日バドラル非常事態庁長官,外国人のモンゴル入国停止発表,即日実施。
23日人民党第5回幹部会開催(オンライン)。
27日ツォグトバータル外相,アネン独国務大臣と電話会談。
   4月
6日春季国会開会。
9日民主党全国政策委員会,幹事長にバータルフー首都議会民主党議員団長を選出。
13日モンゴル銀行,政策金利を10%から9%に引き下げ。
17日国会本会議,バトゾリグ国会議員の辞職承認。
27日最高裁,ガントルガ前国会議員の上告棄却。性的行為強要の罪で禁錮2年確定。
   5月
1日モンゴル商工会議所,政府に対し雇用保護を求めるデモ決行。
6日新型コロナ感染症パンデミック期協力・対策訓練,ウランバートルで実施(~8日)。
6日ツォグトバータル外相,王毅中国外交部長と電話会談。
7日エンフボルド国防相,ショイグ・ロシア国防相とオンライン会談。
11日民主党全国政策委員会,デルゲルマー副党首解任。後任にジャルガラン民主女性連合副代表任命。
12日ツォグトバータル外相,アリスジャバナ・アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)事務局長と電話会談。
15日国会本会議,ビジョン2050長期計画承認。総選挙により休会。
16日人民党,幹部会開催。
16日民主党全国政策委員会開催(オンライン)。
16日人民革命党,幹部会開催。
21日ツォグトバータル外相,第76回ESCAP総会(オンライン)で議長担当。
28日ノムトイバヤル元国会議員,職権濫用容疑で逮捕。
29日ツォグトバータル外相,ジャイシャンカル・インド外相と電話会談。
   6月
2日国会総選挙告示。
2日エンフボルド国防相,河野防衛相とオンライン会談。
8日中小企業事業者連合,ショービジネス事業者連合,スフバータル広場で事業再開を求めるデモ決行。
13日エルデネバト元首相,職権濫用容疑で逮捕。
13日ツォグトバータル外相,シャンパーニュ・カナダ外相と電話会談。
18日バヤンズルフ・スフバータル・チンゲルテイ地区裁,バヤルツォグト元内閣官房長官,ガンボルド元第一副首相,ビャンバサイハン総選挙立候補者の拘束決定。
18日ツォグトバータル外相,「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラムに出席。
19日バトトルガ大統領,プーチン・ロシア大統領と電話会談。
22日中南部で豪雨。2人死亡,51戸浸水,道路や鉄道一時不通。
24日国会総選挙実施。
24日モスクワでの対独戦勝記念パレードにモンゴル国軍兵士参加。
29日ウランバートル銀行,貿易開発銀行へ合併吸収。
29日大蔵省とアジア開発銀行,パンデミック対策社会保障協力プロジェクト合意締結。
30日第8期国会(2020~2024年)初回本会議開会。
   7月
1日人民党第7回幹部会開催。
1日アマルサイハン首都知事,国会総選挙当選により辞職。バトバヤスガラン首都開発政策担当第一副知事が職務代行。
2日国会本会議,第31代首相にフレルスフ現首相指名。
8日第2次フレルスフ内閣成立。
9日初回本会議閉会。
11日全国ナーダム,史上初の無観客開催(~12日)。
17日非常事態庁長官にアリオンボヤン副委員長兼本部長・准将就任。
18日エンフタイワン外相,チャヴシュオール・トルコ外相と電話会談。
19日タワントルゴイ炭鉱からの石炭輸送運転手ら,運賃引き上げを求め座り込み決行(~28日)。
28日フレルバータル蔵相,第5回アジアインフラ投資銀行年次総会(オンライン)出席。
31日モンゴル銀行・中国人民銀行間通貨スワップ協定更新,期間3年延長。
   8月
1日モンゴル・中国間貨物輸送グリーンライト制度開始。
4日バトトルガ大統領,ランバー元保健・スポーツ相を保健・社会政策・文化担当顧問に,サンジミャタブ元国会副議長を農牧業担当顧問に任命。
4日バヤンズルフ・スフバータル・チンゲルテイ地区裁,バトゾリグ元食糧・農牧業・軽工業相に5年間の公民権停止と4000万トゥグルグの罰金刑判決。
5日第5回モンゴル・中国外務省間戦略的対話開催(オンライン)。
17日臨時国会開会。
17日ザンダンシャタル国会議長,第5回世界議長会議に出席,演説(オンライン,~20日)。
25日大統領都市・地域開発担当顧問にエンフバイガリ元国家安全保障会議戦略調査研究所長就任。
25日フレルスフ首相とガスプロム社ミレルCEO,オンライン会議でロシア・モンゴル・中国の天然ガスパイプライン建設フィージビリティ・スタディ実施に関する合意書締結。
28日臨時国会,2020年度補正予算可決し閉会。
   9月
2日閣議,オドンバータル諜報庁長官任命決定。
2日中国国内でのモンゴル語教育削減に反対するデモ,中国大使館前などで発生。
7日ICTエキスポ2020,ウランバートルで開催(~11日)。
10日王毅中国外交部長,来訪(~16日)。バトトルガ大統領らと会談。
14日モンゴル銀行,政策金利を9%から8%に引き下げ。
15日首都裁,エルデネバト前首相に禁錮6年,公民権停止6年の判決。
20日エンフタイワン外相,ロシア訪問(~22日)。ラブロフ外相らと会談。
23日第3回モンゴル・中国国境管理合同委員会開催(オンライン)。
23日バトトルガ大統領,第75回国連総会にオンライン出席,演説。
25日スウェーデン外務省,モンゴル,ジョージア,リベリア,ポルトガル,ウルグアイと“The Friends in Defence of Democracy”結成と発表。
28日閣議,ドル建て国債「ノマド」発行決定。
29日エンフタイワン外相,シーヤールトー・ハンガリー外相とオンライン会談。
30日モンゴル,アジア太平洋貿易協定(APTA)正式加盟。
  10月
1日秋期国会開会。
2日モンゴル・ドイツ合同軍事演習,トゥブ県テレルジで開催(~30日)。
5日ポンペオ米国務長官,バトトルガ大統領と電話会談。7日予定の来訪取り止め。
5日モンゴル・ロシア合同軍事演習「セレンゲ2020」開催(~31日)。
5日第1回モンゴル・ユーラシア経済連合経済連携協定合同調査委員会開催(オンライン)。
6日第1回中国・モンゴル・ロシア経済回廊運営会議,ウランバートルで開催(~8日)。
7日対外関係省,EUの「税務面で非協力的な国・地域リスト」からモンゴルが除外されたと発表。
7日ザンダンシャタル国会議長,イスタンブールで開催の第23回ユーラシア経済サミットにオンライン出席。
9日茂木外相,来訪(~10日)。バトトルガ大統領らと会談。
14日モンゴル・カザフスタン外務省間定期協議会開催(オンライン)。
15日統一地方選挙実施。
22日エルベグドルジ前大統領,民主党復党。
23日スミヤバザル国会議員,首都知事就任。国会議員は辞職。
23日マネー・ローンダリングに関する金融活動作業部会(FATF),モンゴルの「戦略的欠陥のある地域」指定解除発表。
23日第3回モンゴル・アメリカ経済政策協議開催(オンライン)。ムンフジン対外関係省副大臣ら出席。
27日元朝青龍ダグワドルジ氏,モンゴル・日本協力問題担当大統領特使辞任をTwitterで発表。
  11月
6日バトトルガ大統領,オルバン・ハンガリー首相とオンライン会談。
10日バトトルガ大統領,上海協力機構(SCO)首脳会議(オンライン)に出席。
11日モンゴル初の新型コロナウイルス国内感染者判明。
11日最高裁,エンフサイハン元首相に禁錮4年の有罪判決。
12日国家非常事態委員会,全面準備態勢移行。
13日国会本会議,2021年予算可決。
23日モンゴル銀行,政策金利を8%から6%に引き下げ。
30日ソドバータル副首相,SCO第19回首脳評議会会合(オンライン)に出席。
  12月
1日ウランバートル,アルハンガイ県,セレンゲ県以外で警戒態勢緩和,高度準備態勢に移行。
1日ウランバートルで足止め状態の地方住民に対する帰還措置開始。
4日国会本会議,関税免除法案および付加価値税免除法案可決。
4日首都裁,バヤル元首相に禁錮2年6カ月,バヤルツォグト元内閣官房長官に禁錮4年8カ月,ガンボルド元第一副首相に禁錮1年3カ月,ビャンバサイハン元エルデネス・モンゴルCEOに禁錮1年3カ月,アリオンサン元国税庁長官に禁錮1年の判決。
4日エンフタイワン外相,第27回欧州安全保障協力会議外相理事会出席(オンライン)。会期中にシャンパーニュ・カナダ外相と会談。
7日モンゴル銀行,非鉱業輸出業者および中小企業への融資開始。
8日第4回北東アジア市長フォーラム,首都知事室により主催(オンライン)。
12日バトトルガ大統領,気候野心サミット2020(オンライン)に出席。
13日閣議,12月1日から2021年7月1日まで全世帯の電力・暖房・ごみ処理費用の原則国庫負担決定。
15日エンフタイワン外相,ムハンマド・カタール外相と電話会談。
16日バトトルガ大統領,最高裁判事にツォグト行政控訴裁判事を任命。
16日エンフタイワン外相,王毅中国外交部長と電話会談。
18日民主党トワーン党首代行派,第10回党大会開催(オンライン,~19日)。
21日エンフタイワン外相,康京和韓国外相とオンライン会談。
24日国会本会議,大統領選挙法案可決。
24日モンゴル・インド国交樹立65周年記念式典開催。
25日国内初の新型コロナウイルス感染者死亡事例発生。
31日国会本会議,改正反腐敗法可決。

参考資料 モンゴル 2020年
①  国家機構図(2020年12月末現在)

(注)1)国家元首。政党の推薦を受け国民の直接選挙で選出,任期6年。大統領資格は50歳以上,選挙前5年以上継続して国内に居住したモンゴル国籍の者。2)国家最高機関。定員76人。任期4年。議員資格25歳以上。首相以下の閣僚を選出。定例年2回,1回75日以上。3)最高裁長官は最高裁の提案で大統領が任命。検事総長は国家大会議との協議を経て大統領が任命。4)任期4年。5)アイマグ(県),首都の知事は地方議会の提案で首相が任命。ソム(郡),地区などの首長は上部アイマグ,首都知事が任命,任期4年。6)憲法裁判所判事は,大統領と最高裁判所が推薦し,国会が任命。

②  政府・国会要人名簿(2020年12月末現在)

(注)カッコ内は出身組織である。ただしモンゴルでは官・民の間の移動が珍しくないため,ここでは直近の所属先を示している。

主要統計 モンゴル 2020年
1  基礎統計

(注)1)暫定値。2)各年12月時点の対前年同月比。3)モンゴル銀行12月31日公表値。

(出所)Mongolian Statistical Information Service(https://www.1212.mn),Socio-economic Situation of Mongolia, 2020年12月号,モンゴル銀行ウェブサイト(https://www.mongolbank.mn/)。

2  支出別国内総生産(名目価格)

(注)1)暫定値。

(出所)Mongolian Statistical Information Service(https://www.1212.mn).

3  産業別国内総生産(実質:2010年価格)

(注)1)暫定値。

(出所)表2に同じ。

4  家畜頭数

(注)1)暫定値。

(出所)Mongolian Statistical Information Service(https://www.1212.mn),Socio-economic Situation of Mongolia, 2020年12月号。

5  国際収支

(注)資本移転等収支と金融収支の符号は(+)は資本流出,(-)は資本流入を意味する。1)暫定値。

(出所)モンゴル銀行ウェブサイト(http://www.mongolbank.mn/)。

6  主要国別貿易構成比(2020年)1)

(注)1)暫定値。

(出所)Socio-economic Situation of Mongolia, 2020年12月号。

7  主要輸出品

(注)1)暫定値。

(出所)Mongolian Statistical Information Service(http://www.1212.mn).

8  主要輸入品

(注)1)暫定値。

(出所)表7に同じ。

 
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