AUDIOLOGY JAPAN
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日本語版Hearing disability and handicap scale (HDHS) による聴力障害の自己評価
騒音性難聴85例についての解析
宮北 隆志上田 厚調所 廣之工藤 葉子
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1997 年 40 巻 1 号 p. 64-71

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抄録
筆者らが作成した日本語版のHearing disability and handicap scale (HDHS) を用い, 騒音性難聴者85名を対象にデータを収集した。 平均聴力レベルと各設問に対するスコアー及び3つの下位尺度のスコアーとの関係について検討すると共に, 聴力障害の自己評価尺度としてのHDHSの信頼性と妥当性, 並びに, その活用法等について考察した。 被験者は, 左右両耳の6分法平均聴力レベルに基づき3つのグループに分けられた。 20項目の設問に対するスコアー, 聴取障害とハンディキャップに関する3つの下位尺度のスコアー及び合計スコアーは, 平均聴力レベルの上昇にしたがっていずれも増大した。 下位尺度に対する信頼性係数αは0.84-0.93と高く尺度の内的整合性が確認された。 また, 因子分析により, あらかじめ想定した下位尺度に概ね一致する4つの因子が抽出された。
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© 日本聴覚医学会
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