AUDIOLOGY JAPAN
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小児における高音急墜型難聴の集計的観察
西山 彰子立本 圭吾土井 玲子中尾 美穂鈴木 敏弘志多 真理子小宮 精一
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1999 年 42 巻 4 号 p. 229-236

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抄録

高音急墜型難聴の場合, 会話域の音に反応が得られることから難聴を疑われず診断が遅れ, その後の対応に苦慮することが少なくない。 そこで今回我々は, 小児の両側高音急墜型難聴28例に対して, 本症の現状を把握する目的で, 診断までの経過, 聴力像, 既往歴, 構音障害, 補聴器装用などについて調査し検討した。 確定診断の平均年齢は7.1歳であった。 構音障害は約3分の2に認められた。 補聴器は半数の症例で装用開始した。 難聴に関連するリスク因子については, 新生児仮死などの周産期異常と遺伝性因子の頻度が高かった。

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