2002 年 45 巻 1 号 p. 102-108
153名の新生児と118名の3か月児健診受診児にAutomated TEOAEによる聴覚スクリーニングをおこなった。 1回目のpass率は以前に報告したAutomated ABRによるpass率より低かったが, 検査を反復することでpass率を高めることが可能であった。 検査機種についてはそれぞれの問題点をふまえた上で選択あるいは併用するのが良いと思われた。 検査は3か月児よりも新生児の方が実施し易かった。 しかし, 聴覚スクリーニング後の諸体制も考慮すると, 3か月児健診などの健診体制を利用することにより, より円滑にスクリーニング事業が実施できると思われた。 今後, 聴覚スクリーニング事業の実施方法については, 時間をかけて各地域の実情にあわせて検討していく必要がある。 また, スクリーニング後も引き続き聴力をチェックできる体制を確立していくことが重要であると考えられた。