視聴覚教育研究
Online ISSN : 2433-0884
Print ISSN : 0386-7714
ISSN-L : 0386-7714
短時間視覚的に提示された音節の聴覚的変換 : 記憶におけるリハーサルの成立に関する実験
光田 基郎
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

1969 年 3 巻 p. 33-42

詳細
抄録
本実験は,ごく短時間視覚提示された情報は,その持続的な感覚痕跡,またはアイコニック・メモリーに対して選択的走査およびこれにひきつづきリハーサルが行なわれることをその前提としたものである。シュパーリング(1960)に準じた,刺激提示後に再生の手掛りを与える手続きの実験で.(a)材料の聴覚的類似性,(b)刺激提示後,再生の手掛りが与えられるまでの時間間隔,および(c)同時提示される音節数の3変数を操作した結果,聴覚的に類似の音節が提示された場合,提示される音節数の増加に伴って再生量の減少および反応時間の増大を,いずれも直線的な凾数関係をもって示し得たが,以上の結果に関しては,上記のアイコニック・メモリーからの継時的な情報走査,およびこれにひきつづいたリハーサルにより,解釈を試みた。
著者関連情報
© 1969 日本教育メディア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top