Seibutsu Butsuri
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2022 Volume 62 Issue 4 Pages 259-260

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生物物理Vol. 61(2), pp. 095-101(https://doi.org/10.2142/biophys.61.095)において,著者からの申し出により以下の通り訂正いたします.

訂正1:p.097,「3.酵素のデジタルアッセイ」最終段落

【誤】

また,蛍光強度を経時的にモニターすると蛍光色素の増加量が計算できる.これは,酵素1分子の活性を測定することと同じである.図2cでは各チャンバーの蛍光強度変化をプロットした.このように,チャンバーアレイデバイスを用いると,数百~数万分子の酵素活性を個々にモニターできる.一般的な手法を用いて測定した酵素活性は,この個々の酵素活性の全体の平均値と等しくなる.しかしながら,デジタルアッセイでは酵素集団の分子1つ1つの活性を見ているため,分子集団内の活性分布がわかる.ALPにおいても個々の分子の活性をヒストグラムとしてプロットすると,活性の異なる2つの集団があることがわかった(図2d).様々な検討の結果,この2つの分布の原因はALPが2つのサブユニットからなるダイマーであるため,ダイマー形成時に一方のサブユニットの活性が失われたものを取り込んでしまったためと考えられた3).このように,デジタルアッセイでは個々の分子の活性測定が行えるため,集団内の不均一性(heterogeneity)も計測することができる.

【正】

また,蛍光強度モニターすることは,酵素1分子の活性を測定することと同じである.図2cでは各チャンバーの蛍光強度をヒストグラムとしてプロットした.このように,チャンバーアレイデバイスを用いると,数百〜数万分子の酵素活性を個々にモニターできる.一般的な手法を用いて測定した酵素活性は,この個々の酵素活性の全体の平均値と等しくなる.また,デジタルアッセイでは酵素集団の分子1つ1つの活性を見ているため,分子集団内の活性分布がわかる.ALPにおいても個々の分子の活性をヒストグラムとしてプロットすると,活性の異なる2つの集団があることがわかった(図2c).様々な検討の結果,この2つの分布の原因はALPが2つのサブユニットからなるダイマーであるため,ダイマー形成時に一方のサブユニットの活性が失われたものを取り込んでしまったためと考えられた3),5),25).このように,デジタルアッセイでは個々の分子の活性測定が行えるため,集団内の不均一性(heterogeneity)も計測することができる.

訂正2:p. 097,図2

【誤】

図2

ALPのデジタルアッセイ.a:実験手順.酵素(ALP)と基質(FDP)を導入し(上段),Oil(FC40)を入れて封入する(下段).酵素が入ったチャンバーは蛍光を発する.b:ALPのデジタルアッセイ結果.光っているチャンバーには1分子のALPが封入されている.c:個々のチャンバーの蛍光強度の経時変化.1つのチャンバーの蛍光強度の経時変化は1つのラインに相当する.Background peakは蛍光を発していないチャンバーの測定結果.d:cのグラフ傾きのヒストグラム.インセットは横軸0.2以降を縦軸方向に拡大している.

【正】

図2

ALPのデジタルアッセイ.a:実験手順.酵素(ALP)と基質(FDP)を導入し(上段),Oil(FC40)を入れて封入する(下段).酵素が入ったチャンバーは蛍光を発する.b:ALPのデジタルアッセイ結果.光っているチャンバーには1分子のALPが封入されている.c:ALP活性のヒストグラム.すべてのチャンバーの蛍光強度を計測し,ヒストグラムを作成.インセットは縦軸方向に拡大している.

訂正3:p. 101,謝辞

【誤】

本研究はJST STARTプログラム,CREST「ゲノム合成」,科学研究費補助金,新学術領域「夾雑系」の支援により行われました.また,共同研究者の東京大学の皆川慶嘉さん,野地博行さん,山吉誠也さん,河岡義裕さん,北海道大学の大場雄介さん,藤岡容一郞さんには大変感謝いたします.

【正】

本研究はJST STARTプログラム,CREST「ゲノム合成」,科学研究費補助金,新学術領域「夾雑系」の支援により行われました.また,共同研究者の東京大学の皆川慶嘉さん,上野博史さん,野地博行さん,山吉誠也さん,河岡義裕さん,北海道大学の大場雄介さん,藤岡容一郞さんには大変感謝いたします.

訂正4:p. 101,文献

以下文献を追加.

25) Ueno, H. et al. (2020) bioRxiv. DOI: 10.1101/2020.10.18.336891.

 
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