抄録
メタボリックシンドロームは,若年期から継続されてきた食•運動習慣によるところが大きい.大学生を対象に,アンケートによる身体,運動,食行動等の調査を行い,若年者の腹囲と食習慣の関係を腹囲要注意群と正常群に分け検討する.腹囲は身長,体重,ヒップ,BMI,最高血圧,肩甲骨下部皮下脂肪厚と有意に相関した.腹囲要注意群と正常群との比較検討において,最高血圧では腹囲要注意群が正常群より有意に高く,すでにメタボリックシンドロームの危険性を示していた.内臓脂肪の減少には,バランスの取れた食事と運動が大切であり,夜間間食をしないことが,有用であることが示された.