2011 年 7 巻 1 号 p. 17-22
足爪の異常は転倒リスクと関係のある下肢筋力,姿勢制御能を低下させる.足爪の評価は,皮膚科等の医師やメディカルフットケアワーカが実施している.これらの人材は,専門的技術を有する技術者であり,利用者が積極的に行動し,その場所まで足を運ばなければ足爪の状態について知ることができない.そこで本研究では足爪の状態をHSV表色系から評価するためのアプリケーションを開発した.その結果,看護師の資格を持つメディカルフットケアワーカが分類した正常群と黄乾の異常群におけるHSV表色系の値の変化を確認した.これらの結果は,足爪の健康状態や日常的に変化する身体の健康状態を推定する指標として用いることが可能であると考える.