コンピュータ支援画像診断学会論文誌
Online ISSN : 1347-9245
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領域拡張法を用いた多時相腹部X線CT像からの肝臓領域自動抽出手順
渡辺 恵人瀧 剛志長谷川 純一目加田 慶人
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2003 年 7 巻 4_4 号 p. 59-66

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抄録
本論文では,多時相の腹部X線CT像から,肝臓領域を自動抽出するための一手順について述べる.肝臓のCT診断では,一人の被験者に対して,撮影時刻の異なる計4種類(時相)のCT像が用いられる.しかし,造影剤の影響で,それぞれの画像に映る肝臓領域は濃淡パターンが大きく異なるため,肝臓領域自動抽出に関する従来の研究では1種類あるいは2種類のCT像のみを用いるものがほとんどであった.そこで本文では上記4種類のCT像のすべてから同一の手順で肝臓領域を抽出する方法を提案する.この手順は,領域拡張法を基本とし異なる種類のCT像には処理パラメータの変更のみで対応可能である.実験では,実際のCT像に本手順を適用し,比較的良好な抽出結果が得られたことを示す.
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© 2003 コンピュータ支援画像診断学会
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