抄録
キャプタン水和剤は農薬登録上は収穫3日前まで使用可能であるが,生産現場では7月以降は果面汚れの観点から使用されていない.しかしながら,黒星病の多発生やQoI剤耐性のナシ炭疽病菌の発生から本剤の7月における使用が求められている.まくぴか展着剤は薬液の汚れを軽減することが知られていることから,本剤にまくぴか展着剤を加用した際の黒星病防除効果とナシ「幸水」の果面汚れの軽減程度を評価した.その結果,防除効果に差は認められなかった.7月上旬までのまくぴか展着剤加用キャプタン水和剤散布によって生じる果面汚れは,まくぴか展着剤を加用しない慣行の6月下旬の散布によって生じる果面汚れより調査期間を通じて少なかった.しかし,7月中旬以降の散布は慣行の汚れを上回る可能性が示唆された.