抄録
AmおよびThを初妊ICR-JCLマウスに用いて胎仔の発生阻害の有無を検索した.Amは母および胎仔に対する強い致死効果および仔の発育抑制効果を示したが,催奇形作用はみとめられなかった.Thについては胎仔に対する発生阻害作用を全く認めなかった.またddおよびA/Jaxマウスについて,all-oxan前処置後Thを投与しても,胎仔の発生には何等の影響もおよぼさなかった.本研究の一部は科学技術庁昭和38年度特別研究促進調整費の補助を受けた.また実験の遂行に当っては,京都大学医学部解剖学教室安田峯生・滝野友子・有行史男各学士の御協力を得た.ここに厚く感謝の意を表する.1: Calliochem (California Cooperaticen for Bio-chemical Research, Los angels 63)製 2: 厚生省より交附