1980 年 28 巻 Supplement3 号 p. 260-265
Cefroxadine (CGP-9000, CXD) について, 臨床分離幽に対する抗菌力を測定し, 併せて, 内科系感染症に対する治療効果を検討した.
低接種菌量により測定した病巣分離のS.aureus, E.coli, Klebsiella, P.mirabilis, P.vulgarisのCXDに対する感受性分布のピークは, 3.12μg/ml, 6.25μg/ml, 3.12μg/ml, 6.25~12.5μg/ml, 100μg/ml以上にそれぞれ認められ, S.aureusに対するCXDの抗菌力はCEXとほぼ同等, P.vulgarisに対するCXDの抗菌力はCEXよりやや劣るが, E.coli, Klebsiella, P.mirabilisに対するCXDの抗菌力はCEXの抗菌力のほぼ2倍強いことが認められた.
急性咽頭炎7例, 急性気管支炎4例, 感染を伴った気管支喘息1例, 急性膀胱炎1例, 計13例にCXDを1日750mg (1例のみは1,500mg) 投与し, 有効10例, やや有効2例, 無効1例の成績を得た. 副作用はとくに認められなかった.