CHEMOTHERAPY
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AT-2266の尿路感染症に対する使用経験
山作 房之輔鈴木 康稔
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1984 年 32 巻 Supplement3 号 p. 498-501

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抄録
脳卒中後遺症でおむつを着用している男1症例, 女6症例の尿路感染症に対してAT-2266の100mg, 1日2回の内服療法を行った。尿培養で分離されたE. coli 4株, P. mirabilis 2株, Klebsiella, Citrobacter各1株に対する本剤のMICは0.1~0.39μg/mlの間に分布しており, インスリン依存性の糖尿病も合併していた1例を除いて6症例に臨床的, 細菌学的に有効であった。本剤によると思われる副作用, 臨床検査値異常を認めず, AT-2266は尿路感染症の治療のみならず, 反復再発例の感染予防薬としての有用性も示唆された。
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© 社団法人日本化学療法学会
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