1987 年 35 巻 Supplement1 号 p. 1-21
新オキサセフェム系抗生物質6315-S (Flomoxef) のin vitro, in vivo抗菌作用をLatamoxef (LMOX), Cefmenoxime (CMX), Cefotaxime (CTX), Ceftazidime (CAZ) について比較評価し, 次の結果を得た
6315-Sはグラム陽性菌のS.aureus, 特にMethicillin耐性S.aurrsに対し, LMOX, CMX, CTX, CAZより強い抗菌力を示し, グラム陰性菌に対しても他剤と同様に強い抗菌力を示した。
β-laetamaseを産生する10菌種15菌株から得られた粗酵素に対して6315-SはRichmond type Iのβ-lactamaseを除く, 他のすべての菌株の産生する酵素に安定であった。
In vivoにおけるマウス実験感染では, 6315-SのED50はLMOX, CMX, CTX, CAZより小さい値を示し, 強い治療効果がみとめられた。