1988 年 36 巻 Supplement3 号 p. 966-970
新しく開発されたマクロライド系抗生物質TE-031を用いて浅在性化膿性疾患の治療を行った。対象疾患は毛嚢炎6例, 集簇性座瘡1例, 痂4例, 腫症1例, 皮下膿瘍2例, 感染性粉瘤1例, 外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染3例の計18例であった。病巣分離菌は主に黄色ブドウ球菌であったが, 本剤のMICはErythromycin (EM) とほぼ同等であった。
副作用として1例にGOT, GPTの軽度上昇を認めたが, 投与中止とともに軽快した。
本剤の有用性は18例中, 極めて有用4例, 有用9例, やや有用4例, 有用とは思われない1例で有用以上の有用率は72.2%であった。