CHEMOTHERAPY
Online ISSN : 1884-5894
Print ISSN : 0009-3165
ISSN-L : 0009-3165
眼科学領域におけるT-3262の臨床的・基礎的検討
矢田 浩二清水 千尋石綿 丈嗣徳田 久弥
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 36 巻 Supplement9-Clinical 号 p. 1426-1429

詳細
抄録

ピリドンカルボン酸系の新合成抗菌剤T-3262を瞼板腺炎19例, 麦粒腫2例の計21例に投与し, その臨床的効果を検討した。投与量は, 1回75mgまたは150mgを1日2~3回食後投与とし, 1。5~8日間使用した。臨床効果は著効12例, 有効7例, やや有効2例で著効率57.1%, 有効率90.5%であった。副作用としては1例に軽度の下痢を認めたが, 投与中止により翌日には消失した。
また, 本剤150mgを健康成人に食後1回経口投与した際の涙液中濃度と血清中濃度を測定した。ヒト涙液中濃度は2時間付近にピークがありその平均値は0.165μg/mlであった。これは同時期の血清中濃度0.84μg/mlの約20%に相当した。

著者関連情報
© 社団法人日本化学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top