1993 年 41 巻 11 号 p. 1154-1159
昭和大学病院臨床検査部に1991年4月から1992年3月の1年間に提出された検体から検出されたStaphylococcus epidermidis 1,198株のうち, 多剤耐性S.epidermidis は218株 (18.2%) であった。多剤耐性S. epidermidisは呼吸器および尿由来の検体から特に高率に検出され, それぞれ22.0%, 22.3%であった。多剤耐性S. epidermidisに感性の残った抗菌剤はminocycline, ofloxacin, cefotiam (CTM) であり, 抗菌剤の併用では, imipenem (IPM) +amikacin (AMK), IPM+flomoxef, およびCTM+AMKが有効性を示した。また, 群用効果とβ-ラクタマーゼ産生能とに関連性は認められなかった。