CHEMOTHERAPY
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造血器疾患に合併した感染症に対するimipenem/cilastatin sodiumの臨床的検討と血中endotoxin値およびCandida抗原価の変動
岩崎 博道他
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1993 年 41 巻 6 号 p. 672-679

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抄録

造血器疾患に合併した発熱症例72例を対象として, imipenem/cilastatin godium (IPM/CS) の有効性・安全性ならびに同薬剤投与時の血中のendotoxin濃度,(1→3)-β-D-glucan濃度およびCandida抗原価の変動を検討し本薬剤選択の合理性を考察した。有効性評価可能66例での有効率は64%であり, 投与前後の好中球数が100/μl以下の群においても64%の高い有効率を得た。起炎菌が同定された12株での樋学的効果は消失率83%, Pseudomonas aeruginosaにおいても60%の消失率を得た。副作用は安全性評価可能72例中8例 (11%) に, 臨床検査値異常は6例 (8%) に認められたが, いずれも重篤なものではなかった。IPM/CS投与による血中endotoxin値の低下は検討し得た著効6例中3例に認めたが, やや有効の1例で (1→3)-β-D-glucan値およびCandida抗原価の著増を認めた。以上よりIPM/CSは造血器疾患に合併する細菌感染症に対し白血球減少期 (nadir) においてもきわめて高い有効率を示したが一部の症例では真菌感染症併発の可能性が示唆され, この点についてはさらに検討されるべきであると考える。

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