CHEMOTHERAPY
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Cefozopranの基礎的, 臨床的検討
澤江 義郎岡田 薫熊谷 幸雄高木 宏治二宮 清下野 信行三角 博康江口 克彦重松 美加仁保 喜之
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1993 年 41 巻 Supplement4 号 p. 227-232

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抄録

新しく開発された注射用セファロスポリン系抗生物質である cefozopran (CZOP) について基礎的, 臨床的検討をおこなった。
CZOP の臨床分離菌に対する抗菌力は Escherichia coli, Klebsiella pnenmoniae に対して最も優れ, Enyerobacter spp. や Citrobacter freundii に対しても第3世代セファロスポリン系の対照薬にない抗菌力があった。また, Pseudomonas aeruginosa, Staphylococcus aureus, Entero-coccns faecalis に対してもある程度の優れた抗菌力があった。
肺炎5例, 急性気管支炎1例, 急性扁桃炎1例の計7例の呼吸器感染症に CZOP 1日1~3g, 3~16日16日間の使用により, 有効5例, やや有効1例, 無効1例の臨床効果が得られた。副作用として発疹が1例に認められ, 臨床検査異常としてGPT上昇2例, 好酸球増加が3例に認められた。

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© 社団法人日本化学療法学会
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