CHEMOTHERAPY
Online ISSN : 1884-5894
Print ISSN : 0009-3165
ISSN-L : 0009-3165
眼科領域におけるSY5555の臨床的検討
吉野 啓石川 和男三木 大二郎藤原 隆明
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 42 巻 Supplement1 号 p. 766-768

詳細
抄録

新しく開発されたペネム系経口抗生剤SY5555を外眼部感染症10例 (眼瞼炎1例, 麦粒腫2例, 瞼板腺炎4例, 慢性涙嚢炎2例, 角膜炎1例) に投与し, その有用性および安全性を検討した。本剤を, 1回150mg, 200mgまたは300mg, 1日3回経口投与したところ, 臨床的には著効6例, 有効3例, やや有効1例であり, 有効率は90.0%であった。細菌学的には, 5例から分離された起炎菌5株 (グラム陽性菌4株, 嫌気性菌1株) について検討を行った結果, 本剤投与後消失4株, 存続1株で菌消失率は4/5であった。また今回の検討では, 1例に軽度の胃部不快感が出現した以外は, 本剤と関連があると思われる副作用は認められなかった。

著者関連情報
© 社団法人日本化学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top