智山学報
Online ISSN : 2424-130X
Print ISSN : 0286-5661
ISSN-L : 0286-5661
智山声明の「理趣経」と「五悔」から見る中曲旋法について
我妻 龍聲
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 69 巻 p. 149-202

詳細
抄録

 本考察では特に智山声明の「理趣経」と「五悔」を中心に中曲旋法を考察した。考察の結果、中曲旋法には平調中曲旋法と黄鐘中曲旋法がある。平調中曲旋法は反音旋のみで構成され黄鐘中曲旋法は反音旋と唯呂旋で構成される。平調中曲旋法は平調調の同調間の呂律の交代で構成され黄鐘中曲旋法は黄鐘調の同調間の呂律の交代と一越唯呂旋で構成される。平調中曲旋法は平調反音曲と呼ばれ黄鐘中曲旋法が「黄鐘中曲」と呼ばれていると考える。黄鐘中曲旋法は反音曲でいえば一越反音曲であると考える。以下、中曲旋法について詳しく述べる。

著者関連情報
2020 智山学報
前の記事 次の記事
feedback
Top