抄録
長野県ではカラマツを中心とした再造林が進んでいるが,造林地によっては隣接する残存林分の境界付近まで植栽する事例がある。特にカラマツは陽樹であるため被陰による成長不良が懸念されるが,カラマツ植栽木に対する残存林分の影響範囲は定かではなく,検証する必要がある。そこで本研究では,残存林分からの距離とカラマツ植栽木の成長の関係を調べるため,落葉広葉樹が西側に隣接して残存する皆伐地にカラマツ苗を植栽し,その後の成長を4成長期にわたって調査した。その結果,カラマツ植栽木は残存林分に近いほど樹高成長が鈍化し,残存林分の樹高に近い範囲で影響を受けることが明らかとなった。