主催: 日本化学会情報化学部会
共催: 日本薬学会, 日本農芸化学会, 日本分析化学会, 日本コンピュータ化学会, 教育システム情報学会 (協賛)
p. P08
医薬品の設計研究において、既存の化合物にメチル基や塩素原子を導入することにより活性が大きく向上することがある。しかしながら、極微小な構造変化による大きな活性変化はSBDDを用いても構造情報だけから予測することは困難である。したがって、このような化合物を見出すには、結合自由エネルギーを指標とした網羅的な化合物探索が有効と考えられる。そこで本研究ではセリン/スレオニンキナーゼの一種であるProtein kinase CK2 をターゲットタンパク質とし、既知阻害剤の活性向上を目的に網羅的に塩素原子を導入した化合物の活性を熱力学積分法により予測した。その結果、一部の化合物において活性が10倍程度向上すると予測されたため、これらの化合物について合成、活性評価および構造活性相関解析を行った。