主催: 日本化学会情報化学部会
共催: 日本薬学会, 日本農芸化学会, 日本分析化学会, 日本コンピュータ化学会, 教育システム情報学会 (協賛)
p. P11
近年、新規な多孔質材料として、多孔性金属錯体(Metal Organic Frameworks:MOF)が注目されている。MOFは、金属イオンと有機配位子が配位結合によって交互に結び付き、錯体構造を形成する。錯体形成に用いられる金属イオンや有機配位子には様々な種類が存在し、それらを組み合わせることで多種多様なMOFを生成することができる。本研究では、様々な有機配位子を用い、MOFの最小単位の構造を作成し、密度汎関数法により安定構造を求めた。さらに、フラグメントMO計算により、金属と配位子間の相互作用を解析し、どのような構造の有機配位子が、MOF構造をより安定化するかを明らかにした。その結果を基により安定なMOF構造を形成できる新規有機配位子を提案した。