中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 1-C-S-1
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S-08 関節リュウマチに対する生物学的製剤の功罪
関節リウマチに対する生物学的製剤(レミケード)の使用経験
中谷 晃之濱田 彰和田 孝彦岡村 泰三大窪 博
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抄録

現在、リウマチ治療において生物学的製剤が積極的に使用されつつある。抗リウマチ剤の主流であるMTXの効果不十分例のみならず、初期の段階から生物学的製剤の投与も検討されている。様々な生物学的製剤が開発されており、今後は多種の生物学的製剤から選択できる時代が来るかもしれない。当科ではレミケードを使用しているが、慎重な投与、管理を行っていれば重篤な副作用は回避できると考えている。当科でレミケードを使用している関節リウマチ患者11名(男性3名、女性8名)の使用経験を報告する。年齢は平均48.6歳、観察期間は平均217.5日、MTX(リウマトレックス)投与量は週平均6.7mgである。レミケードの効果をDAS28-CRPにて評価した。投与前のDAS28-CRPでは、投与4回目まででNo Response例はなく、初期効果は高い。しかし、投与4回目以降にModerate Response又はGood ResponseからNo Responseへと減弱したのが3例、Good ResponseからModerate Responseへと減弱したのが2例認められた。レミケード投与後6週はその効果は全例で維持されているが、8週時点で45%の5例に効果減弱を生じている。今後、レミケード投与に際しては効果減弱時の対応策を確立しておくべきであると考える。

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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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