中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 1-D-O-29
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O-10 胸椎
胸椎黄色靭帯骨化症に対する手術成績の検討
平林 洋樹高橋 淳高原 健治村上 暁加藤 博之
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抄録
【目的】胸椎黄色靭帯骨化症(以下OLF)に対する椎弓・黄色靱帯骨化切除術の成績を検討した.【方法】胸椎OLFによる胸部脊髄症と診断し,手術を施行した13例(男性10例・女性3例,平均年齢58歳),13手術を対象とした.全例21ヶ月以上経過観察可能であった.臨床症状は頚髄症の日本整形外科学会判定基準(以下JOAスコア)から上肢項目を除外した11点満点で評価した.手術成績は術前術後JOAスコアの改善率で評価し,改善率75_から_100%をexcellent,50_から_74%をgood,25_から_49%をfair,0_から_24%をunchangedとした.OLFを認めた椎間高位および合併脊椎疾患の有無について評価した.【結果】JOAスコアは術前平均5.4点(3_から_9)が術後7.5点(3_から_11)に改善した.術後症状が増悪した症例はなかった.JOAスコアの改善率による術後成績はexcellentが3例(23%),goodが3例(23%),fairが2例(15%),unchangedが5例(38%)であった.罹患椎間は4椎間が3例,3椎間が1例,2椎間が5例,1椎間が4例で,最多罹患高位はT10/11であった.13例中7例に頚椎後縦靭帯骨化症(以下OPLL),胸椎OPLL,腰部脊柱管狭窄症の合併を認めた.【考察】手術を行うも1/3以上の症例で症状は改善しなかった.胸椎OLFの症例では頚椎OPLLなどを合併する場合が多いため,頚椎,腰椎病変の検索も行う必要がある.
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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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