1971 年 46 巻 12 号 p. 1190-1207,1157
グルココルチコイドの血糖及び, 血中インスリンに対する影響を見るため, 家兎及び人を用いて実験した.その結果グルココルチコイドは血糖上昇作用があるが, インスリン分泌増加により速かに調節される.血糖上昇作用がより強くなると調節が不可能になり, ステロイド糖尿病を起す.その際にインスリンは3法とも過剰反応から始まつた.家兎及び人共に, グルココルチコイド投与中止によりほぼ正常の糖代謝に回復し, グルココルチコイドの血糖及び, 血中インスリンに対する影響は, 軽症の場合は-過性であつた.