日本内分泌学会雑誌
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Hormone Sensitive Lipaseに関する研究
松原 嘉雄
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1970 年 46 巻 2 号 p. 163-175,114

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抄録

組繊に於ける脂肪酸動員機構を解明するためLipoprotein Lipase (LPL) と共に重要な意義を有すると考えられるHormone Sensitive Lipase (HSL) の Assay Gonditionを設定した.次いで, 白鼠組繊を用い各種inhibitor, 絶食による影響, 細胞内分布, 至適pH等の諸点につきLPL及び膵Lipaseとの相異性を検討し, 更にHSL, LPL活性が, 脂肪酸動員作用を有する種々のホルモン, 即ち, ACTH, Growth Hormone, H-factor, Epinephrine, Norepincphrine等により活性増加を示すことを知つた.又, 3′, 5′-cyclicAMP及びCaffein, Theophyllinが著明なLPL, HSL活性賦活作用を示したので, これら二つのLipase活性は, phosphorylase活性化と同様にadenyl cyclascを介して調節されているものと推定される.

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© 一般社団法人 日本内分泌学会
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