日本内分泌学会雑誌
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LATSに関する臨床的研究
江口 行夫
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1970 年 46 巻 8 号 p. 939-952,854

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抄録

McKenzie変法による甲状腺機能充進症未治療群の血中LATS陽性率は66.7%であつた.131I治療1年以後, 陽性率は徐々に低下する傾向を示した.同一症例の追跡結果でも活性率の低下ないし陰性化が見られた.抗甲状腺剤治療においても略々同様の傾向であつた.これに対し, T3抑制試験では131I治療1年以後, 次第に平均抑制率の上昇するのが見られた.また非抑制例にLATS陽性の多いことを認め, 正常抑制反応の見られない理由はLATSによると推定される.しかし治療後明らかに抑制を示した2例にも, 軽度であるがLATS陽性が見られた.

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© 一般社団法人 日本内分泌学会
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