実験動物
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共通祖先 (dd) をもつ2近光系マウス (DDD, DSD) における妊娠中の乳腺発育と, 下垂体および胎盤性mammotropin量の差について
長澤 弘矢内 玲子宮本 盛吉猪 貴義
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1972 年 21 巻 4 号 p. 205-210

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抄録
DSD系マウスにおける育子性低下の原因を検討する一環として, 妊娠中の乳腺発育を, 共通祖先 (dd) をもつDDD系マウスのそれと比較し, さらに妊娠19日目の下垂体中prolactin, GHおよび胎盤性mammotropin量をも調べた。乳腺発育の指標として用いられた, 妊娠14日目および19日目乳腺のwhole mount標本による乳腺胞発育度, および妊娠19日目の乳腺中核酸量 (DNA, RNA, RNA/DNA) のいずれにおいてもDDDはDSDよりはるかに高い値を示した。DSDの乳腺では, とくに乳汁分泌開始準備がDDDにくらべておくれていることが示唆された。これらの結果から, DSDの育子性の低下は, 妊娠中の乳腺発育やその機能の低いことによるところきわめて大きいと考えられた。また下垂体prolactin, GHおよび胎盤性mammotropin分泌においてもDSDはDDDよりはるかに低く, これが両系統における乳腺発育の差の大きな原因の一つと思われた。
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© 社団法人日本実験動物学会
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