実験動物
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雌雄同居 (1: 1) 飼育によるSPF C3Hマウスの繁殖成績と寿命について
富田 静男早尾 辰雄内田 晴康沢田 卓也
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1976 年 25 巻 3 号 p. 135-140

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抄録
われわれは計画生産および長期飼育実験のための基礎的資料を得るため, SPFで飼育されているC3Hマウスのlife timeの繁殖成績と寿命について検討を行なった。生後64±5日から雌雄1対1の同居で飼育した結果, 総計210 1itters, 1, 226個体の仔が得られたが, その約87%は雌親が250日令に達するまでに得られた。litter sizeは, 3産次, 雌親の日令101~150日のものがもっとも大きく, 以後減少する傾向が認められた。妊娠間隔は産次が進んでもそれほど大きく開くことはなかった。仔の性比は雌親の日令, 産次によって変動しなかったが, 各ペアについてみると, 5ペアでその仔の性比が有意に偏っていた。分娩回数はペア当り3~10回で平均7回, 総産仔数の平均はペア当り41匹であった。最終分娩日令は128~352日日, 平均261日であった。寿命は雌が621~944日, 平均737日, 雄が497~1, 006日, 平均731日であった。雌親の寿命とその最終分娩日令や総産仔数との間に相関は認められなかった。
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© 社団法人日本実験動物学会
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