2群のイヌ (ビーグル種) から, 1回20mlの割合で, 週1回および週3回ずつ採血したときの血液所見の変化を, 5週間にわたって観察した。その結果, 週1回採血した群でも, 5週後にはヘモグロビン, ヘマトクリット, MCV (平均赤血球容積) , MCHC (平均赤血球血色素濃度) の有意な減少 (p<0.05) が認められた。週3回採血群では, 以上の項目の他に, さらに赤血球, MCH (平均赤血球血色素量) も有意に減少した。このことから, イヌを用いた実験において, 検査による貧血を防ぐためには, 採血はできるだけ少量とし, また間隔は長くするように, 実験計画をたてる必要のあることが示唆された。