Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
自動血球分類装置MICROXの実験動物への応用
I.サルおよびイヌ白血球の分別
萩埜 恵子落合 敏秋松本 清司関田 清司川崎 靖降矢 強
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1982 年 31 巻 4 号 p. 259-264

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抄録

サルおよびイヌの血液について自動血球分類装置MICROXによる白血球の分類を行い, MICROXの判定計測とモニターテレビ上の血液像を我々が判定した成績との一致率を検討し, また光学顕微鏡による目視法との相関について検討した。
その成績は次のようであった。
1) サル42頭から作成した血液塗抹標本による総白血球数4971細胞について検討したところ, 一致率は97.0%であった。イヌ60頭からの7189細胞についての一致率は96.4%であった。
2) 光学顕微鏡による目視法との相関では, 分葉核好中球およびリンパ球に高い相関性が見られた。
3) unknownと判定された細胞数は, 100細胞当りサルで平均15.5, イヌで平均16.5であった。標本中に見られた異型リンパ球および赤芽球はほとんどunknownと判定された。
以上MICROXによるサルおよびイヌの白血球分類の一致率は95%以上であり, 本装置は健康なサルおよびイヌの血液に応用出来るものと考えられる。

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© 社団法人日本実験動物学会
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