Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
メスカニクイザル (Macaca fascicularis) の血液性状におよぼすケタシン麻酔の影響
吉田 高志鈴木 絹江清水 利行長 文昭本庄 重男
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1986 年 35 巻 4 号 p. 455-461

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抄録
カニクイザルの血液学的, 血清生化学的測定値に及ぼすケタミン麻酔の影響について検討を加えた。麻酔の影響を全く受けないと判断された測定項目は, 赤血球数, ヘマトクリット値, ヘモグロビン量, 総コレステロール量, 遊離コレステロール量, 中性脂肪量, 尿素態窒素量, およびトランスアミナーゼ (GOT, GPT) 活性, アルカリ性フォスファターゼ活性であった。他方, 白血球数, 総タンパク量, アルブミン量, カルシウム濃度は, 麻酔の影響により減少した。また, 血糖値は, 動物の捕獲・麻酔後, 一過性の増加を示した。この血糖値の一過性の増加は, 動物の捕獲にともなうストレスによると判断された。
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© 社団法人日本実験動物学会
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