抄録
近交系ラットの [ (BN×TM) ×TM] 戻し交配世代において検出可能な15遺伝子座間の105組み合せ中, 9組において統計的に有意なリンケージが検出された。他の報告, 私信等と比較した結果, 仮にdとした遺伝子はpであること, Gc: Hhb, RT1: h, 及びGc: Fhに見られたリンケージは真のリンケージでなく偶然の結果であると考えられた。その結果, 本研究で得られたリンケージは, LG (linkage group) IにおけるHbb: p (26.5±5.5cM) , LG IIにおけるMup-1: Acon-1 (12.5±4.1) , LG IVにおけるHao-1: Svp-1 (23.8±6.6) , LG VにおけるEs-1: Es-3 (17.2±4.7) , LG VIにおけるh: Gc (10.9±3.3) , およびLG XにおけるFh: Pep-3 (32.3±5.9) の6組であった。