抄録
ICGNマウスは, 正常なYok: ICR系コロニーより分離された非増殖性の糸球体腎炎を伴うネフローゼ好発性系統である。現在までに10代兄妹交配を継続したところ, 各世代で一定の発症率 (>13.0%, 70日令) を維持した。正常雌と発症した雄を選択して交配すると, 発症率は38.8% (n=49) となり, 更に, 発症した雌雄の交配により100% (n=12) 発症した。発症率に雌雄差は無かった。通常生後40から150日の間に発症し, その後2ヵ月以内に死亡する。交配に正常な雌を用いれば, 十分な繁殖成績が得られることが明らかになった。