Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
IVCS系雌マウスの加齢に伴う胚の着床前・後の損失割合の変化
タッパ バハルデイン天尾 弘実青木 忍斎藤 徹杉山 公宏小笠 晃高橋 和明
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1991 年 40 巻 1 号 p. 33-37

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抄録
IVCS系雌マウス (6匹/群) において, 90 (対照) , 180, 210, 240, 270, 300, 330, 360および420日齢での胚の着床前・後の損失を調べた。着床前の損失割合〔 (排卵数一着床痕数) /排卵数〕は90~210日齢にかけて著しい変化は見られず, 1.6/11.8 (13.8%) ~2.7/11.7 (23.1%) の間であった。しかし, 着床前における卵・胚の損失は240~300日齢にかけて有意に増加し, 330日齢では100%となった。着床後の胚・胎子の損失割合〔 (着床痕数一新生子数) /着床痕数〕は90~240日齢に至るまでは著しい変化は見られず, 1.0/10.2 (9.8%) から2.5/9.0 (27.8%) の間であった。270日齢および300日齢では2.2/2.2 (100%) および0.5/0.5 (100%) と有意に増加した。しかし, 210~300日齢の間の着床痕数から生存胎子数を減じた値はα5~2.5であり, 日齢の増加に伴う一定の傾向は見られなかった。排卵数, 胚盤胞数, 着床数および産子数は加齢に伴って減少し, これらの数値が0となる日齢は産子数において最も早期に起こり, 着床数, 胚盤胞数, 排卵数の順に遅くなる傾向が見られた。
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© 社団法人日本実験動物学会
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