Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
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胎仔から新生仔におけるラットの腸に存在する色素嫌性細胞 (Achromatic Epithelial Cells) の分布変化
城田 惠次郎尼崎 肇醍醐 正之
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1991 年 40 巻 1 号 p. 89-93

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抄録
胎生19日齢から生後21日齢のIar: Wistar Imamichiラットの十二指腸から結腸までの粘膜上皮において, 各種の染色法 (H・E, PAS, Alcian blue, Orange G・Anilin blue, Mucicarmin) を施しても細胞質の染色されない細胞が観察された。この染色嫌性の細胞質をもつ細胞 (Achromatic epithelial cells: AEC) は, これまでウシおよびマウスで報告された空胞化細胞と相同であることが今回の種々の光学顕微鏡的染色および透過型顕微鏡による観察で示唆された。また, ラットのAECの消長は, 小腸から肛門側に向って下行性におこることが本研究によって明らかになった。また, AECは盲腸において, 最初に消失し, その後, 生後22日齢になると回腸および結腸からも消失した。
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© 社団法人日本実験動物学会
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