Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
無菌, 普通および普通化マウスの肝の機能および形態に関する数種の指標の比較
武田 真記夫神鳥 仁志板垣 慎一平山 和宏畠山 和久土井 邦雄
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1991 年 40 巻 4 号 p. 537-540

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抄録
BALB/c系の無菌 (GF) および普通 (CV) マウスの肝の数種の機能と形態を比較した。8週齢では, 肝の過酸化脂質 (LPO) 量とアニリン・ヒドロキシラーゼ (AH) 活性値ならびに血清の総コレステロール (TC) , トリグリセリド (TG) およびリン脂質 (PL) 量は, CVよりもGFマウスで有意に低かった。しかし, 肝の組織学的およびレクチン組織化学的所見には差は認められなかった。一方, 4週齢時にGFマウスを同週齢のCVマウスと同居させた普通化 (ex-GF) マウスでは, 肝のLPO量とAH活性値ならびに血清のTC, TGおよびPL量は最初の1週間で急速な増加を示し, 4週後 (8週齢時) にはCVマウスのそれとほぼ同様な値を示した。しかし, 肝の組織学的所見にはGF, CV, およびex-GF間で差は認められなかった。
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© 社団法人日本実験動物学会
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