抄録
酢酸量の異なるアセチルセルロースへの無触媒光グラフト重合が研究された。グラフト率および見かけの分岐数は酢酸量の少ない,低重合度の試料において,また石英管での値がパイレックス管のそれに比べて大きい。再生セルロースへのグラフト率もまた重合度の小さい試料において大きい。重合系に少量の有機溶媒を添加すると,一般にグラフト率および分岐鎖長は増大し,さらに増すと減少した。溶媒および幹ポリマーの連鎖移動定数が測定された。またアセチルセルロースの光分解がIRスペクトルにより検討された。これらのことから,グラフト重合は主として鎖長末端に進行し,アセチル基の光分解により開始することは否定された。